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徒然書簡 - 往復ドラマ

EPについて

楽曲制作で参加しているバンド「徒然書簡」の1st EP「往復ドラマ」が配信されています。初ライブの物販と通販でCDも販売していましたが、ありがたいことに完売となりました。
楽曲制作とは言っても今回は実質的な発起人の天笠が曲を持ち込み、詳細なアレンジは彼のディレクションのもとで各メンバーが行ったものです。俺がやったことは制作上の手伝いみたいなもので、ほとんどはひとえにそれぞれのメンバーの成果であります。

俺は天笠が持ち込んだメロディやコード進行を調整して簡単にギター以外のパートを打ち込んだり、必要な時はUTAU(フリーの歌声合成ソフト)で仮歌を入れたりして、アレンジの土台を作る工程を担当。前も書きましたが天笠が0→1を作るなら俺は1→20程度を作る感じでしょうか。多くても半分には満たないと思います。

天笠が「音楽理論よく分からないわ」という感じの人なのもあって、実際に貰ったメロディやコード進行と俺のセンスやリファレンスとなる曲の間などでどう擦り合わせるか毎回悩んでました。言うなれば赤い絵の具で青く色を塗れと言われているような気分。このような事を書くとまた天笠が赤ちゃんとか初めて日本料理を食べる外国人の動画を眺めることになるかもしれませんが、やはりそのように思う時も正直たまにあります。いや俺も分かってるわけではないけど。むしろぜんぜんわからない。俺は雰囲気で音楽をやっている。閑話休題。
それでも今こうして作品についてセルフライナーノーツみたいなことをできてるのも、そもそも作品を出せてること自体がメンバーのお陰であります。とても感謝しています。

収録曲について

今回は「サボテン」以外の4曲でその土台作りを担当しています。「椿色」と「ドラマ」に関してはギター以外の全体的なアレンジの基盤まで関わりました。
「サボテン」のみキーボードのNatsuさんがアレンジをやっています。
制作時の記憶を基にそれぞれの印象とかを簡単に書いていきます。

#1 ドラマ
このバンドとして初めて公開された楽曲。制作順としては椿色の次。歌詞と共にサビのメロディとコード進行が最初に持ち込まれ、そこから制作がスタート。
今回のアレンジで一番苦戦した記憶がある。
持ち込まれたサビのコード進行を俺の知識が届く範囲でどう理屈を付けて整理すればよいのか、というかリファレンスの曲と比較するとこのアレンジはちょっと違いすぎるのではないか、などとかなり苦しんだ。このようなフローのアレンジは初めてだったので余計に。
とりあえずは天笠のを基に整理したものの、これでいいのかと悩みすぎて自分が考えた進行のアレンジを天笠に提案してみたり、キーボードのNatsuさんとサポートベースの来春君にどっちが良いのかと相談したりもした(「天笠の発想を尊重したい」という意見が出て大人だな~となった)。
しかしやはり「やっぱそこらへんよく分かんなかった」ということで天笠案を基にしたアレンジで進めることに。
実際俺のアレンジだとまあまあ凡庸な曲に落ち着いてしまってたかもしれないので、このダークで癖のあるアレンジはバンドの幕開けをインパクト大にしてくれたのではないでしょうか。

#2 椿色
制作順としては一番最初。初のスタジオ練でもこの曲をやってました。
前身の曲も含めて詳しいことはこっちに書いてます。

#3 交差
サボテンと並行して制作が進められた曲。詞曲自体は割と早い段階から天笠が用意していたもの。
この曲では整理したコード進行と仮歌だけのデモを作り、その後のアレンジは全部メンバーにやってもらう形で制作。そこから俺はノータッチで、完成形に近づいてから聴かせてもらった。めっちゃ良い。
サビのドラムに関して、俺が考えるならなんとなくこういう感じにするな~というイメージにドンピシャなものを叩いてくれていて勝手に感動していました。

#4 サボテン
前述の通りこの曲だけNatsuさんがアレンジを担当しています。
このEPの中ではサボテンが一番好きです。
キーボードとギターだけ入ってる段階のデモを横流しして聞かせてもらったのですが、その時点で既に最高で一気に引き込まれました。
当初は俺がアレンジをやる予定で、やはり貰ったコード進行とかを天笠の意向を汲みつつどう調理すればいいか頭を悩ませていました。その凝り固まった頭にあのイントロ。元からだいぶ大胆にアレンジしていて、しかも超キャッチー。こんだけ自由にやっちゃっていいんだ!と凝り固まった頭に衝撃が走った。
アウトロで同じフレーズが再登場して曲が終わるのもだいぶ好みで綺麗な終わり方。

#5 クロエは微睡む
曲順も制作順も最後の曲。やはりアレンジを悩んだ上に結構カツカツなスケジュールだったので時間的にも余裕がなかった。コードと仮歌、ドラムのラフなアレンジのみのデモ音源を作り、あとはメンバーがアレンジを詰める形に。
正直デモの段階でどんなアレンジになるのか全く想像ついてなかったので、こうなるのか〜と感心してました。
初ライブでだいぶ化けたなあという印象があります。

バンド内では「交差」と「サボテン」で一番好きな曲が二分してるみたいです。
あなたはどれが好き?

そんなこんなで「往復ドラマ」が配信中です。
自分が少しでも関わった曲達が完成し、世に発表されることはやはり嬉しいものです。それぞれ素晴らしい技術と音楽的センスを持ったメンバー達、皆のおかげであります。それだけでも幸せなのにそれを聴いてくれる人がいるのはとてつもなくありがたいことであります。
配信やCDで、何回も聴いてくれるととても嬉しいです。

ここまででも達成感はあるけど徒然書簡はこれからがスタート。
ちなみに次からは俺が詞曲を手掛けた曲もやっていくみたいです。
既に何曲かデモの制作に取り掛かっています。バンドのカラーは念頭に置きつつも往復ドラマの楽曲たちとはまた違ったテイストになっているかと。
それらもお楽しみにしていただけますと幸いです。



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最初はこのような感想を付けようと思っていましたが、配信アーカイブの公開期限までに執筆が間に合いませんでした。
先日のミライオトロックでのライブは11月18日までアーカイブ配信中!見逃した方はこちらで是非よろしくお願いします。


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