12階のこいびと
もんなむーる♪
夜の波をー
泳ぎ疲れた魚のようにー
軽快でちょっと気だるいラブソングのフレーズが、脳内でエンドレスにループして止まらない。
1978年発売の名盤『流線型‘80』の最後にそっと置かれている曲だ。
松任谷由実アルバムは、最後の曲か最後から二番目の曲が好きだな。
うん。この曲が脳内リピートするときは、わたしにとっては警報点灯中の意味だ。
ゆるくしめた
蛇口の水の滴のように
いつも不安だけが
重たくなってこぼれる
重いことをますます重くいうだけが正解ではなくて、表現が軽やかであればあるほど、スカスカに空虚であればあるほど、かえって重力がはっきり感じられることもあるよね。
そうなんだ。荒井由実としてのデビューアルバムが『ひこうき雲』で、いきなり「あの子の命はひこうき雲ーーーるるるるーーー」だったことを忘れてはいない。
12階のこいびとは、最後に「もし〜」と条件付きではあるけれど、「紙のように舞うわ」と言うんだ。今のわたしは「紙のように」とはいかないんだけれど。
あまりにも疲れすぎているときに「窓を開けて、歩道めがけ、紙のように舞うわ」と何度も何度も脳内で歌ってやり過ごしてきた。そのおかげで、たぶん、いや絶対に、実際に飛び込んで紙どころか、地面に激突して生肉グチャグチャになって世の中のご迷惑にならずに済んでいる。
まあいい。生きていて、これを書いている。
こういう売れ筋じゅない名曲はいっぱいあるよね。
どれだけ助けられたかわからない。
初めてiPadで書いてみた。長くて複雑なものは書けないな。
でも、このくらいの熱量でいいのかもしれないね。
占い世界でのあなたの探検が、よりよい旅路となりますように!