ロビイング、京都編

昨日、立憲民主党の福山哲郎議員の事務所に面会に行ってきた。
ずーっと以前から、北陸新幹線京都延伸問題で面会したい旨、直接ご本人に電話でお願いしてきたのだけれど、「わかりました。また連絡します」というお返事の後、数ヶ月連絡がなく、再び電話をかけたのが数週間前。
「北陸新幹線ですか、まだまだ先の話でしょう」とおっしゃる。
「いやいや、来年か再来年、着工予定になっているんです」
「僕はそんなふうに聞いていないんですけどねえ」
「資料など揃えて伺いますので見ていただけませんか。選挙も近いことですし、この件だけでなく政策のお話なども伺いがてらよろしければ小規模な集まりですがこちらで段取りします」
「わかりました。メールで用件を入れていただいたら調整します」
それでメールを入れてから1週間くらいだろうか。
ようやく秘書さんから電話が入った。
京都選出の国会議員さんに直接聞いていただきたいという思いで、最初にご連絡してから数ヶ月経過、その間に東京の議員会館に行ってきたわけだけれど、河原町丸太町は近い!
昨夜は結局、お忙しいので時間がなく非公開で、高校生のカイトさんと東京の道連れの春ちゃんと3人で伺った。
19時のお約束で、その後東京に帰らねばということで(翌日国会)、単刀直入に北陸新幹線の話になった。
資料をお見せして、自民党・高木議員の「環境影響評価が全て終わっていなくても着工云々」発言についての新聞記事もお見せしたのだけれど、
「だってこれ、まだまだ先の話でしょう。国交相の予算も付いてないでしょう。高木さんは選挙が近いから地元へのリップサービスですよ、こんなの」
と「そんなに騒がなくても」的なことをおっしゃる。
「でも現在、環境アセスが進められているし、2023年ごろの着工を目指すという報道もあるんです」
と言うと
「どこに書いてます?と言いながら Ipadを開いて検索をし、
「ほら、鉄道運輸機構のページにはいつ着工とは書いてないでしょう?どこを見て2023年と言ってるんですか?」と聞かれる。
仕方なく、私もスマホで検索を始めたけれど、途中で馬鹿馬鹿しくなってしまった。
「今、ここで調べて見せないとダメなんですか?新聞報道もありますし、市民側でも質問状を送ったり動いている中で、黙っていてはダメだという危機感があって動いているんです。
前原さんにも以前、お話に伺って、前原さんはすぐに国交省に質問主意書を出してくださいました。そのように動いていただきたいとお願いしているんです。反対運動の先頭に立ってくださいというお願いに来ているのではありません。市民とパイプをつないていただいて、それこそ国交省にヒアリングしていただいたり、調査していただきたいんです」とお伝えした。
福山議員からは「それはもちろん、やります」というお返事をいただいた。
議員は「自民党の西田先生が主張されていたルートとは変わっているはずだし、鉄道機構や福井県がどう言っていても、国交省が予算をつけないとできませんから、僕はまだまだ先だと見ています。」というのを何度も何度もおっしゃったけれど、京都新聞報道によるとそんな印象は受けない。

http://www1.city.obama.fukui.jp/obm/shinkansen/https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000278386.html
続いて福山さんは「前原さんはどんな質問主意書を出されたんですか?」と聞かれたのだけれど、衆議院のHPで質問も答弁も出てくる。

この政府答弁で「与党プロジェクトチームがやっているから政府は答える立場にない」と書かれていること、この違和感を福山議員にお伝えしたけれど、「そりゃそうですよ。与党であって政府じゃないですから」というお返事だった(いまだに私にはよくわからない、、、)。
「とにかく国交省にどのくらい進んでいるのか聞いてみます」とお約束くださったので、
「選挙お忙しいでしょうし、選挙後で大丈夫です」とお伝えした。
最後にカイトさんが
「市民運動がなかなか政治と結びつかない。市民の声が届かない。それをどう思っていますか」と質問。
「そんなことはない。1998年のNPO法の制定後、あれは僕も力を注いだのだけれど、NPOと議員が一緒に法案を作ったりたくさんの成果がある。
カイトくんも反対ばかりのネガティブキャンペーンでなくてそういうポジティブな活動をしたらいいと思う。」と福山議員。
私は思わず「これ(北陸新幹線問題)はネガティブキャンペーンではないですよ」と口を挟んだ。
NPOがポジティブな市民運動で草の根の市民運動はネガティブというような認識に受け取れたから。
最初から最後まで私たちへの対応がなんとなく、
「反対反対ばっかり言ってないで建設的なこと出来ないのか?古いんだよ、やり方が」みたいなことを胸の内で思われている気がしたのだ。
体全体から滲み出る態度は口ほどにモノをいう。
草の根の市民運動は古い?
ネガティブ?
いやいや。
ネガティブなのは政治の方でしょう。
草の根の市民運動が実らないのはネガティブな政治が数の論理で(と言っても実は少数なのにね)ネガティブな計画を推し進めてしまうからだ。
リニア、辺野古、ダム、、、
水涸や陥没、盛り土による土砂災害、完成の見込みのない愚行、さんざん見せられてきて、
「いい加減にしなさい」と言わないほうがおかしくないか。
草の根の市民運動が地味で評価されにくいのは、お金が動かないし生み出しもしないからじゃないだろうか。
派手な評価にはやっぱりお金が付いて回っていないだろか。
私利私欲でない理由で、ボランティアで、仕事の合間に時間を割いて、調べたり署名集めたりデモをしたりしている世界中の多くの市民運動家、それが民主主義の金星だと私は思うのだけれど。
福山議員のNPOポジティブ論はそれこそ古くないかしら。
ともあれ、当選して国交省としっかりやりとりしてください。



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