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居酒屋キャッチ(客引き)の知られざる生態

どうもです。

今回は居酒屋キャッチの裏側について書こうと思います。

ぶっちゃけ皆さんの居酒屋キャッチの印象は悪いと思います。

「しつこい」「面倒臭い」「嘘つき」

こんなイメージがパッと浮かびます。

しかし、彼らには彼らなりの事情や知られざる生態があります。

さて彼らがどんな生態なのか紐解いていきます。

キャッチの種類

ざっと3種類です。

1.個人でお店と契約

これは会社やお店に所属せず個人で店舗と契約しています。

一番チカラがあります。(めっちゃ売上作る事とかをチカラって言います)

会社などの後ろ盾を作らず、個人でお店に営業をかけ給料の交渉などを行い契約しているようです。

2.会社に所属

キャッチ専門会社に所属し、その会社が契約を持っている店舗でキャッチをします。

3.店舗に所属

店舗に所属しているキャッチです。

僕がこのパターンで店内を手伝ったりしながらキャッチもします。

他の形態はお客さんを引いて退勤時間になったら、ささっと帰りますが

この形態は、満席になったら店内のヘルプに入り、退勤時間になったらゴミ捨てや閉め作業を手伝って帰ります。

キャッチの働き方

基本的に夕方からの勤務です。

エリアによって変わりますが22時〜24時くらいには退勤です。

所属する店舗によって変わりますが服装は基本的に自由です。

あとはサロンを巻いてメニューを持っていざキャッチへ

キャッチの方法

さて、ここが一番気になるかもしれません。

人によって異なりますが、僕のやり方と人に聞いたやり方を織り交ぜて書きます。

街によって変わりますが、自分がお客さんに声を掛けれるエリアが決まっています。

基本的には店前ですが、街によって「あそこの大通りまで」とか「3本目の木まで」とか、、、

キャッチ同士の話し合いで決まります。

新宿や池袋など人通りが多過ぎるところでは手当たり次第声を掛けます。

この地域より人が少し減ると「張り合い」が始まります。

これは自分があのお客さんに声を掛ける予約をするみたいなことです。

例えば「〇〇から歩いてるスーツ3名張りで」

これで予約完了です。

あとは自分のエリアに来たら声を掛けます。(張りに成功したらエリア内であればどこでも声を掛けて良いです)

そして僕らはお客さんのどこを観察して声を掛けているのか。

一番大事なのは目線です。

看板をみて歩いていたり、指差しをしていたり。

あとは数名で歩いていかにも飲みそうな雰囲気だったり。

声を掛けた時も目線や顔の動きを察知します。

「居酒屋ですか?」と声を掛けその後は基本的にプレゼンです。

和風の創作居酒屋なんですけど、そこのビルの二階で10%オフで・・・

とか色々喋っていきます。

最初から金額で勝負するかメニューで勝負するかはキャッチ次第です。

とまあ色々喋る中でお客さんの反応を伺って少しでも反応があれば畳み掛けます。

そこで足を止めれば、ほぼ決まり。飲み放題か単品か交渉をして決まればご案内します。

一連の流れはこんな感じです。

勿論ですが、お客さんによって喋り方などは変えてます。

例えば、ご年配でしたら落ち着いて金額以外のセールスポイントでお話します。焼酎や日本酒の種類の多さやホッピーありますとか・・・

若い人でしたら金額重視の話し方に、女性でしたらなるべく嫌悪感を抱かれないように話しかけ、女性受けが良いメニューでアピールします。

後は、定番ですが個室の有無やお店の雰囲気、喫煙ルームがあるかないかとかですね。

キャッチはあの数十秒の間でお客さんから様々な反応を読み取り、それに対する切り返しをしているのです。

給与について

給与についてはご存知の方も多いかもしれませんがお客様の会計の幾分かを頂きます。

その人がチカラを持っているかによっても変わりますが15%〜20%くらいが相場ですかね。

勿論、チカラがあってお客さんをバンバン持ってくる人はパーセンテージも上がります。

ただ、別パターンもあって僕みたいな店舗に所属して店内もしながらの人は時給+歩合です。

なので安定感があり、最悪呼び込めなくても時給はもらえます。その代わり歩合の比率は下がり、人数×100円やお会計の5%など様々です。

先ほどの2番。キャッチ会社とお店が契約している場合はキャッチの子に支払う分と会社に支払う分があるのでお店としては結構持ってかれます。

キャッチのご法度

キャッチの世界にもルール違反があります。

まずは被りです。

他のキャッチが声を掛けて交渉しているにも関わらず、別のキャッチが割り込んで声を掛けて「このこより安くします」など邪魔をしてお客さんを奪おうとする事。

また、お客さんを張って声を掛けようとしたのに他のキャッチが声を掛けてしまったり。(体感的にこれが多い気がします。)

そして別のお店の予約を奪う行為。

これをしてしまったら大体は色を着けて返さなきゃならないため大変です。

予約と知らずに引いてしまったという場合もありますが、基本的には返します。

相手が「返さない」と言えば揉め事に発展し、上同士の話し合いが始まり、治らなかった場合はバトルが始まります。

あ互いが被り合いをするのです。

こうなったら事態が収束するのは誰が知る事やら。

お客さんも迷惑ですよね。

次回は良いキャッチと悪いキャッチの見分け方について書きます。

ほな。

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