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しっぽな落語会 帝都特別公演

上方落語をテーマにした漫画「うちの師匠はしっぽがない(通称:しっぽな)」の原作者TNSK氏自ら主催の落語会に伺ってきました。普段シブラクで使ってるユーロライブは超満席。でも、予約が早かったので最前列で楽しませていただきました。

もちろん原作は読んだ事はありますがガチ勢と言うほどでもなく、どちらかと言えば顔付けと根多出しに惹かれまして(笑)なのであくまで落語会としての感想です。

オープニングトークは、桂米紫師匠と原作者TNSK氏。原作者の風貌を拝見するのは初めてですが、元々ミュージシャンだったそうでそんな印象。上方落語をテーマにした漫画を作った経緯や、落語と漫画を絡める難しさについて語っていただきました。ちなみに、会場のお客様で初めて生の落語を聴く人は半分くらい。もう何年も前、落語心中のコラボ落語会行った時もそんな感じでしたが、反応がビビットなので楽しいのよね。今も落語好きですが、あの感覚はもう味わえないわー(遠い目)

開口一番は露の紫師匠。お初なのでちょっと調べてみたら、ちりとてちん杯の初代チャンピオンなんですね。へー!マクラは初心者でもぐいぐい引き込まれる学校寄席の話。本編の皿屋敷は見物人のアホさとお菊さんの愛嬌が楽しかったです。

米紫師匠は遊山船。今回の根多は全てハメモノ入りをチョイスされたそうですが、その中でも一際賑やかで楽しい。しっぽな第一巻第一話で、主人公のまめだが弟子入りを決意するシグネチャーな演目(僕にとっても「東京で遊山船が観れる!」と大きな動機でした)なので出だしの夕涼み風景から大盛り上がり。演者によってはけっこうエロチックなシーンもある根多ですが、そこは初心者向けに上手にまとめられてました。

中入り後は内海英華師匠。この方もお初でしたが、いやー、すごいわ。なんすかあの超絶的なテクニックと色気と茶目っ気。ちょっと中毒性が強すぎます。禁断症状が出る前にまた観たいです。

最後は染雀師匠で御神酒徳利をたっぷりと。改めて三席聴くと江戸落語と比べて上方落語の方が、美文調の言葉遣いが沢山残ってて耳に心地よいのよね。三席目が特に心地よさを感じました。何より上方の御神酒徳利をフルサイズで聴くなんて滅多にある事ではないですし、去年は繁昌亭の怪談噺の会も姉様キングスの会も伺えなかったので染雀師匠成分を摂取して大満足です。

会場にデカデカとポスターが貼ってある訳でなく、漫画やグッズの物販コーナーがある訳でない所にむしろ原作者さんの本気度を感じました。完結お疲れ様でした。最終巻ちゃんと読みます(笑)

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