俳句、自選自解009(水を飲む)
大寒やひと口だけの水を飲む
つねたまじめ
バイトのために朝早くに起きて、
古い暖房器具のつまみをひねる。
暖かくなるまで時間がかかる年代物だ。
ドテラ姿の私は背を丸めて台所へ行き、
冷たい水道水をひと口だけ飲んだ。
カレンダーを見ると数日前の日付に、
祖母の手で「まじめ、成人式」とある。
今日は「大寒」らしい。
後日、俳句を見せました。
祖母は、「そやなぁ、歯にしみるし、寒い時期に冷たい水はよう飲まんなぁ」
祖父は、「あんたら家族は、地震のとき(阪神大震災で被災)は大変やったもんな」
と、感想をくれました。
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