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不登校を選択する子どもたち

私の運営する学習会では去年より今年と不登校の生徒が増えている。

ひと昔前は、不登校の原因と言えば大半がイジメによるモノだったが、今年はイジメによる不登校生はほとんどいない。

どの子も原因はなんとなくモヤモヤした感情だけれど
、それでもキッパリと「学校には行きたくない」と子どもたちは言う。

私の子ども時代には「学校に行かない」選択肢はなく、疑うこともなく「学校は行くもの」であった。ところが、今の子どもたちは「学校に行かない」という選択肢を確実に持っていると言える。

大人が不登校に寄り添い、フリースクールなどの代替えの場所があることが周知され、不登校の敷居が低くなったこともあるだろうが、2020年のコロナによるパンデミックで、国内の学校は約3か月間の休校となった事も要因になっている気がしてならない。
この異常事態が、子どもたちに「学校に行かない」という選択肢があるということを広く、全ての子どもたちに教え、経験させてしまったのではないのだろうか?
それにより、学校再開後に、すんなりと通学に戻れなくなってしまった子どもを産み出してしまったとしか思えないのだ。

そういう子どもたちは、コロナ禍での休校の間、むやみに人と接触せず、外出もせず、ただ家に居た。リモートによる学習会には欠かさず出席した。
コロナ禍での過ごし方としては最優等生であった。

けれども、世の中でコロナとの共存が謳われだし、社会が、マスクとワクチンという鎧を着て通常に動き出しても、その時流に乗れずに停滞してしまったのである。

彼らは、学校が再開になってから学校に行かなかったわけではない。最初は皆と同じように登校を再開した。
けれども、「学校に行く」という行為に、常にモヤモヤした疑問を抱え続け、学校を休みがちになり、登校する日が減って行き、と、徐々に完全不登校になってしまった。
途中、保護者や教員は「学校に行こう」と子どもたちをあの手この手で鼓舞したが、
どの子も「行かないよりは行った方がいいとは思うけど、、、でも行きたくない」という選択をしてしまった。

そう決めてしまった子どもたちへのサポートに現在奮闘中である。
アプローチの仕方は、子ども一人ひとりによって異なる。じっくり時間を掛け、「行かないより行った方がいい」という子どもたちが根底に持っている概念を徐々に実現させようと支えて行く過程は、まさに3歩進んで2歩下がるの繰り返しだ。

子ども達が大きな進展を迎えられたら、またnoteしたいと思う。

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