アクスタフェスタからマーケティングを考える

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.144】

アイドルのファンの方はご存知の、アクリルスタンド、通称アクスタなるグッズがある。推しの写真がアクリルに印刷され、台に乗せて立てられる。

私がV6のファンになった四半世紀前にはなかったが、とても素敵なグッズだ。恐縮だが、推しの三宅健くんを好きになったきっかけは顔だったので、写真グッズはとてもいい。

ところでつい先日、ジャニーズ全体で、数量限定でアクスタをネットで販売するというのがあった。私も挑戦したが、サーバーダウンで買えなかった。ネットニュースによると、購入希望者の殺到が原因とのことだった。
結局は相当のファンからの要望で、事務所としては、数量限定販売から、事前予約の完全受注生産に切り替え、半年後に手元に届く形に変更となった。

このnoteでは、批判する気は全くなく、マーケティングに興味のある身として、あくまで私なりに分析してみたいと思う。

最初に数量限定販売としたのは、以下の理由が考えられると思う。
  ①数量限定とすることでブランド価値を維持し高めたかった
  ②ファンを待たせたくなかった
  ③お祭り感を出してファンを楽しませたかった
  ④在庫を持ちたくなかった

①は、顧客ロイヤリティの問題に絡む。顧客ロイヤリティとは、ざっくり言えば、客がどれだけ忠誠を尽くし、裏切らないかだ。一般には、いい物も、十分に世間に行き渡ってしまえば、それ以上ほしいものではなくなる。そうすると商品や企業が飽きられてしまう。
しかしジャニーズには、私のように四半世紀ファンをやっている人間がたくさんいる。東山紀之さんのファンは、もっと長いだろう。忠誠心どころか裏切るなんてできません。なので、仮に①の理由があったとしたら、事務所はもっと安心してもらって大丈夫だと思う。

なので、②のファンを待たせたくなかったという理由があったとしても、顧客ロイヤリティが高い我々は、半年くらいならいくらでも待てますよん。

③のお祭り感を出してファンを楽しませたかったというのは、今回のタイトルが「Johnny’s アクスタ Fest」というところから、この理由もあるのかなと感じる。Festはフェスタ、祭りだ。お祭りは楽しくていい。
ただ、事務所が想定していたお祭り会場の大きさに、予想以上の人が殺到して、入り切らなかったということだろう。
会場は、ネット販売だとサーバーになる。事前にどれだけの大きさのサーバーを用意するかは、どの業態でも難しい。

④在庫を持ちたくなかったは、当初考えた理由だが、事前予約の完全受注生産なら同じだ。だからあまり関係ないのかなと思う。


ということで考えてみると、数量を限定せずたくさん売れた方が利益が出るのだから、③のお祭り感を出しながら、①の顧客ロイヤリティを高めることを考えたのかなと思う。

ひょっとしたら、ジャニーズが築いてきた歴史は、ジャニーズの想定を越えていたのかもしれない。
私なんぞは四半世紀もファンをやっているので、アクスタのような魅力的な商品に対しては必ず購買行動を取る。

特に、今回、ホームページで商品の写真は見れたのだが、なかなかよかった。とりわけ、20th Century(トニセン)は、三人をつなぐことができてとても楽しい。健くんも、先日の舞台での陰陽師の着物衣装でなかなかにレアだ。

そして、東山さんを筆頭に、現在のデビュー組もたくさん出てたから、私のようなファンを含め、アクスタ販売サイトに殺到したのも理解できる。

もちろん事務所もコンサートでのグッズ販売での経験は豊富だ。ジャニーズのサイトではネット販売もやっている。
ただ、アクスタという魅力的な商品を、ジャニーズ全体で大々的に売るというのは始めてだったから、想定を越えてしまったのかもしれない。

色んな企業が、新しいことや規模が大きいことに挑戦して、上手くいけば上手くいかないこともある。上手くいかないことがあっても、修正してもっと上手くいけばよいのだ。だからマーケティングのことを考えるのは面白い。


ジャニーズが築いてきた歴史で、事務所自体も想定しない高いところまで顧客ロイヤリティが来てるのだと思う。確実な受注生産に切り替えてもらって、嬉しく思っている。


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