年齢重ねて楽しめることが増えていく(三宅健くんの舞台観劇)

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.117】


年齢を重ねることのデメリットは色々と言われているが、けっこういいメリットもある。知ってることが増えてきて、昔興味がなかったことにも興味が湧いてくることだ。

三宅健くんは、今、舞台「陰陽師」で主演を務めている。
2月からスタートしたが、おかげで色んな雑誌でインタビューされてた。アイドル誌や演劇誌はわかるけど、週刊誌「サンデー毎日」で表紙になっていたのには驚いた(嬉しい)。

インタビュー内容も、健くんの作品への想い入れを引き出してくれていてよかった。
その中で、健くんが、和物’(わもの)一般について語っていた。

-時代物や和物の作品の魅力を、どう感じていますか?

三宅 日本の古き良き文化を深く知ることごできるのは、やはり魅力の一つだと思います。その時代の衣裳(いしょう)をただ着ても様にはならないので、文化も学び、その時代の空気を少しでもまとえるようになりたいです。

出典:サンデー毎日 2022年2月20日号

自分も年齢を重ねてくると、子どもの時は全く興味のなかったことも面白くなってくる。この健くんのインタビューを読んで、日本の着物が一反の反物から無駄なく作られている話を思い出した。反物はわかりやすくいえば布地、長方形だ。それから着物をしたてる色んな部分を切り取って縫っていくが、切り取った後はほとんど無駄な生地が出ない。

どっちがいい悪いではないが、西洋は逆で、布地より体の立体に合わせる。Tシャツとか、型紙に沿って布から切り出すと、結構布地が余る。

いわば日本が平面、西洋が立体だ。

この違いは、絵にも現れているようで、日本の浮世絵とかは線で必要最小限の表現なのに対し、西洋の人物画は立体的で、背景もきっちり書き込まれ、遠近法で前後の位置関係も三次元的に表現しようとする。

どっちがいい悪いではなく、文化の違いという意味では面白い。

この日本と西洋の違いについて、ここで書こうと思って調べていったら、本を何冊読めばたどり着けるのかわからないということがわかった(笑)

思えば、芝居の見方も、江戸時代とかは独特だった。朝から晩まで芝居小屋でやっているので、観客は飲んだり食べたりしながらワイワイ観ていた。演じる役者も、当時はマイクとかないから、ワイワイの中、発声とか大変だったんだろうなあ、見得を切らなきゃ注目してもらえなかったんじゃないかと、色々と考えてみるのが楽しい。

新橋演舞場は、花道もあるし、桟敷席ってご飯食べられる席(コロナではできないけど)もあるし、健くんが言う「文化も学び」ってことに色々と思いを馳せることができる。


ところで、今日は、東京の千秋楽だった(京都公演が続く)。カーテンコールで、健くんから、平安時代の貴族風の挨拶があった。また、帰る時、本公演の演出家の鈴木裕美さん、俳優の平田敦子さん(今やってるテレビドラマ「真犯人フラグ」のいわゆる猫おばさんの役)などがいらっしゃるのを目にすることができた。舞台が好きな身としては興奮する。


今回の舞台のおかげで、日本と西洋の個性の違いを深堀りしてみたくなったり、演出家の方などを生で見れるなどの出来事があった。年齢を重ねて、経験が増えて、色んな興味が広がっていく。

楽しめることがどんどん増えていくということでは、歳を取ることも悪くないのかもしれない。


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