blind craft 縫わずにティッシュボックスに挑戦だぞ!
今、私は、治療の都合で、手足の皮膚が敏感になっている。
詳細は、前作
「blind craft 縫わずにドールドレスに挑戦だぞ」
に記載した。
日常生活の大半で手袋を着用しているが、それでもちょっとした動作で手指が擦れ、痛みとなって残ってしまう。
だから、大好きな手芸は、特に手縫いによる手芸の楽しみは、お預け状態となっている。
しかし・・・。
そこで諦めるような私ではない。
針が使えなければ、布用両面テープを召喚する。
「知恵と工夫」で、楽しみを作り出すまでだ。
リーズナブルなソフトケースのティッシュに関するちょっとした問題から、今回の作品が生まれた。
縫わずに、どうやってティッシュボックスを作ろうか・・・。
ソフトケースのティッシュボックスって・・・
数年前から、我が家でもドラッグストアなどの、プライベートブランドのソフトケースティッシュを愛用している。
大手メーカーの箱ティッシュより、気兼ねなく使えるメリットはある。
これは、ティッシュ全般の問題ともいえるのだが、箱ティッシュも、ソフトケースティッシュも、枚数が減ってくると、ティッシュを引き出したと同時に、箱まで、持ち上げてしまったり、必要以上にゴソッと引き出されてしまったり・・・。
箱まで釣り上げた挙句に、勢いで床に落としてしまうなんてことが発生しかねないから、イラっとする。
その「イラっと」を解消するべく、我が家では、やはり昭和と言われようが、ティッシュカバーは欠かせないアイテムだった。
セリアのプラ製ボックスを愛用してきたが、ドラッグストアのティッシュは、全体的にサイズが小さく合わないのだ。
よく探せば、あの小さめティッシュ用のカバーも絶対に売ってはいるはず。
それはわかっているけれど・・・。
せっかくなら、このソフトカバーのティッシュ用のボックスを手作りしてみようかな・・・。
空き箱を布で包むようにして、要所要所を両面テープで貼るだけの、簡単な手順で、作れるんじゃないかな?
思い立った。
空き箱オーディション
そうと決まれば、我が家に保管してある、各種空き箱から、このソフトケースティッシュのサイズに最も近い箱を探してみよう。
「触った感じかわいいから」
もしくは
「箱の折り方、組み立て方が丁寧で再利用できそうだから」
という理由で、ファーストオーディションを突破して、押し入れに待機している、数々の空き箱たちを引っ張り出しては、ティッシュに合わせて、確かめていく。
シンデレラの靴探しのようだ。
チョコレート、お饅頭、くっきー、いろいろなサイズの箱を取り出した。
どれも、少し幅が広すぎたり、全体的に大きすぎたり・・・。
しっくりこない。
そんな時、京都の抹茶のラングドシャで有名なあの箱が見つかった。
いただきもので、これは何かに使えると取っておいた。
未使用のティッシュを箱にin。
幅も奥行きもぴったりだ。
いや、少し余裕があるから、布を織り込んだ方が、サイズ調整できる。
強度も十分。
ただ、高さが少し足りない・・・。
ティッシュの高さに合わせて厚紙を折って、
箱の周囲にめぐらせて、高さを確保することにした。
夏を意識して
箱が決まれば、今度は布だ。
できれば100均で買った端切れがいいと探したが、30cm四方の布では、ちょっと足りない。
以前どこかの手芸屋さんのセールで買っておいた、50x70cmの2種類の布を取り出した。
AIの説明で、一つはピンク系、もう一つは青系の大きな花柄と判った。
聞いたことのある北欧系のブランド名が帯に記されていることを知る。
自分の好みは、ピンク系だけれど、夏だし、実験なので青系を採用した。
AIによると、大きめの青と白の花柄で、黒も入っているようだ・・・。
爽やかだけどしっくなイメージだろうか・・・。
、これまでリボンボックスで待機させられてばかりだった青系のリボンもアクセントに使おう。
ティッシュの引き出し口の縁取りにリボンをめぐらせてみよう。
材料は決まった。
ティッシュの引き出し口
しっかりとしたこの箱。
ティッシュボックスにするには、中心にある程度の穴を開けなければならない。
曲がらずに、確実に、綺麗に四角くくり抜くにはどうしたらいいだろう・・・。
ポケットサイズのウェットティッシュの蓋はどうだろう?
粘着生もあるので、これを箱の内側の中央に貼れたなら、いけるんじゃなかろうか?
ウェットティッシュの蓋を手がかりに、周囲を千枚通しでツンツンつついて、ミシン眼のように線を入れていけば、くりぬけるんではなかろうか?
乾き切ったウェットティッシュから蓋を剥がした。
箱の中央は、フリーハンドで確認しつつ、決めていく。
多少曲がっても仕方がない。
千枚通しでツンツン、ツンツン、箱に穴を開けていく。
頑丈な箱。高級そうな箱。
けっこう一刺し、一刺し、力がいる。指が痛い。
でも作りたい。
四苦八苦して、ようやく箱の蓋に、四角い穴を開けることができた。
この型抜きスタイルは、私にとっては最高なシステムだ。
差し目問題再び
布を扱う時、全盲で困るのは、布地の表裏の識別だ。
子供の頃、家庭科では、布の端(耳)の部分の、差し目で判断すると良いと習った気がした。端が触ってぷつぷつしている方が裏だと。
ただし、布の端を確認するには、手芸屋さんで メートル買いしないと、確実ではない。
端切れだと、運がよければ端っこに巡り会えるって感じだ。
それでも、裁断をする程に、布の端っこは切り落とさざるをえなかったり、無情にも、布の耳は、どんどんわからなくなる。
刻めば刻むほど、見えない私に取っては、表裏問題が深まっていってしまう。
さすがのAIくんも、布の表裏まではまだ分析できない。
今回も、その問題をクリアすべく、なるべく布の端を切り落とさないように利用するよう考えた。
幅を15cmくらい切り落とした他は、ほぼ1枚布を織り込んで使うつもりだ。
差し目の向き、ぷつぷつが内側に来るように確認して、作業に取り掛かった。
一気に仕上げて、友人に写真を送ったところ、表裏が逆であると助言を得た。
布は、厚みや種類によって、差し目が表側にでているものも多いことを教えてもらった。
やり直しだ。
全部包み込んじゃおう
貴重な素手作業タイム、両面テープを剥がすのは、さすがに難儀した。
購入時、確かに差し目が表に出た状態でパッケージングされていた。
それを信じればよかったのだ。
自分が悪い。
気を取り直して、作業を続けよう。
お菓子箱の側面と箸の部分に両面テープをあらかじめ貼っておく。
そのうえで、、箱の下側を、布の中心に置いて、箱の中側も覆うように包んでいく。
かどが釣ったり、たるんだりしないよう、シワを伸ばしながら、箱の内側に敷き詰めていく。
「しわにならないように」
昔母が和紙を貼った小引き出し作りに凝ったことがあった。
キッドの箱の台紙に、ハケでノリを塗って、和紙を貼り付けていく。
興味本位で手伝った私に、
「しわにならないようにね」
よく母が注意した。
この作業も、おそらくあの時の作業から思いついたのかもしれない。
布をチョウツガイ的に利用して、蓋側も同じように包み込む。
ティッシュの引き出し口は、適当に、中程に鋏を入れて、縁を織り込んでいく。
リボンにも両面テープをつけて、引き出し口の周囲を縁取ってみる。
リボンがあまったので、結んでおく。
蓋を包んで、なお余った布は、そのまま箱の下側に織り込んで利用する。
ティッシュの引き出し口の内側が汚いので、リボンで隠す。
織り込んだ布を両面テープで押さえ込んで、完成。
てゆびに優しいボックス
布貼り直し事件が勃発し、多少手を痛めてしまったが、私の作品を思って、きちんと表裏が逆である旨教えてくれた友人に、何より感謝なのだ。
指を痛めるからと、何もしない方がストレスだ。
ダイソーの布用両面テープ、思った以上に粘着生があり、布を貼り直す際、多少撓みが生じてしまった。
そんな苦労はあったものの、なんとか、日常使いできそうなボックスが仕上がった。
正直、我が家にあるプラ生のティッシュボックスは、詰め替え時、指の力が必要で、実質今は使えない。
ボタンも綿ファスナーも使わずに・・・。
蓋を覆ってなお余った布をそのまま活かし、箱のしたに織り込むことで、ボックスの上下がずれないよう工夫した。
詰め替え作業が楽で、「少なくなったティッシュがケース毎くっついてきちゃう問題」も解消された。
またいつか、同じような「ちょうど良い箱」に出会ったら、ピンク系の布を使って、もう一度作ってみたいと思った。
今の所、1花月に1作品を目標にしているけれど・・・。
まったくもって無計画なのだけれど・・・。
また何か思いついたら作ってみよう。
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