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トラックナンバー1の引継ぎ

こちらは「子育てエンジニア Advent Calendar 2020」参加記事です。

https://adventar.org/calendars/5302

2020年のふりかえり

今年は私にとって大きな出来事が2つあった。

1つ目は第二子の出産。
6月に無事、元気な男の子を出産した。毎日てんやわんやだが、5歳の娘も弟を毎日かわいがってくれている。

2つ目は皆にとってもそうであろう世界的な新型コロナウイルスの流行。
3~4月には各地で休園・休校措置が取られ、タイムラインにはお父さん・お母さんたちの阿鼻叫喚の様子が連日流れてきた。
我が家でも自宅保育を余儀なくされ、当時私は妊娠後期に差し掛かっていたこともあり、会社に相談して急ではあったが少し早めの産休をいただくこととなった。

トラックナンバー1の引継ぎ

産休を前倒しさせてもらうにあたり、問題点があった。
メイン業務であるWebアプリ開発の引継ぎをお願いするメンバーがいなかったのである。

当時私の受け持っていた業務は分業されており、いわゆるトラックナンバー1の状態であった。

トラックナンバーとはチーム開発において仮に特定の人物がトラックに轢かれるとプロジェクトが立ちゆかなくなったり、継続して開発が困難になる人数のことです。

上司と相談して、引き継いでくれる方を急遽アサインしてもらった。
本来であればペアプロなどの取り組みを含めたチーム開発を通して少しずつ業務を知ってもらうところだが、いかんせん時間がない。

そこに、強力な助っ人が現れた。
1人目の出産のときにチーム開発を共にし、業務を引き継いでくれたHさんだ。今はHさんも別のチームに所属しているのだが、今回適時アドバイザーとして入ってもらうことになったのだ。

こうしていろんな人の助けを得て、私は産休に入ることができた。

ハンガーフライトのススメ

トラックナンバー1からの引継ぎで、やっていて良かったと思ったのが別チームのメンバーも含めた日常的な情報交換だ。
情報交換の方法として、Slackなどのコミュニケーションツールを通すものもあるとは思うが、中でもハンガーフライトという取り組みを紹介したい。

ハンガーフライトとは、もともとは天気が悪くて飛行機が飛ばせないときなどに、パイロットたちが格納庫の中で各々の経験を語り合って互いの知見を広めていたことに由来します。

これと同様に、システム開発の場でも互いの経験や悩みを共有して学びの場とする取り組みを、「ハンガーフライト」と言うようです。

この定期的なハンガーフライトには、今回業務を引き継いでくれたメンバーも、Hさんも参加してくれており、この取り組みを通して各自の業務内容はなんとなく日ごろから共有されていた。

定期的に開催することで横のつながりが保てるし、なんといっても楽しいので、職場復帰後も続けていきたい取り組みだ。

あとがき

業務をすべて引き継いで、約1年間の育休に入る。
1人目の時も思ったが、私がいなくても仕事は回るのだ。

これはチーム開発として正しい姿であると思うが、そのことが実は少し寂しかったりする。

1人目の育休復帰時に、当時の上司から言われた。
「仕事で代わりはいるけれど、お子さんたちにとってほっしーさんの代わりはいない」
だから遠慮なくチームを頼るようにと。

すごくありがたいことばだったが、本当は、仕事でも代わりのいないような存在であれたらとも思った。

保育園が決まったら、約1年間のブランクを経て、4月には職場に復帰することになる。
育児をしながらキャリアのことで悩むのは、永遠の課題だ。
また少しずつ、自分の強みを取り戻してチームに還元できたらと思う。

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