見出し画像

最近読んだコミュ感想(2024/1/27)

思い立ったので開始。
文字に起こすことによる感情の整理でもあり、備忘録でもある。
初回ということで、「最近」をどこまでとするか少し悩みましたが、ここ二ヶ月くらい(二ヶ月は俺が勘で設定した)で読んだコミュの感想を書くことにします。
イベントシナリオと羽那はるきWINGは面倒臭いので飛ばしましたが、次回以降は書いていこうと思います。





雛菜STEP編

良かったです。
雛菜の今の人格が形成されるに至る出来事とかの描写が見られたりしないかなって読む前に少しだけ期待してて、まあそれはなかったんでちょっと残念に思ったりもしたんですけど、無いなら無いで楽しもうという気持ちで読みました。

雛菜に関しての描写は正直ある程度もう分かっているというか、LPまでに示されている以上の雛菜の新しい一面のような部分は僕には見つけられなかったのですが、それでも雛菜がプロデューサーに「楽しい話じゃない」と前置きした上で、気になった出来事を話すシーンは良かったです。自他の境界をかなりきっぱり分けている雛菜だけど、それでも他人からの言葉になんとなく引っかかってしまうことはあって、そういう時は素直にプロデューサーに頼ると。こんな関係性が既にWING以前(?)に出来上がっていたとは思わなかったです。そんなことがあった上でWING編の「そっか~‥‥‥そんなに雛菜のこと、知ってるのか~」に繋がると思うと胸が熱くなるね…!

あと「女子生徒3」ちゃんがとても好きでした。僕はこのシナリオの一番の見どころはこの娘だと思います。自分の挫折の経験と劣等感に苛まれて、彼女から見たら完全に「持ってる側」の雛菜に妬んで心無い発言をしてしまうけど、そのことを自分で反省してちゃんと謝れるのはすげえ立派なことだと思うし、自分の折り合いの付けられない感情にもしっかり向き合っててすげえ。
「まだ応援する気にはなれないけど、雛菜も頑張ってることを知ったから自分の非を認めて謝罪しよう」と思えるのって、当たり前と言えば当たり前なことかもしれないけど実際に行動に移すのって中々難しいと思います。
彼女も彼女なりに必死に人生を生きてるんだなぁ…頑張ってほしいね。



【唯・唯・寧・詠】

良かったです。
プロデューサーは霧子を「言葉にしたら、とけてしまう」と思ってるんですね。【縷・縷・屡・来】でも思いましたが、プロデューサーは霧子を等身大の少女として捉えつつも、同時にかなり神秘的な存在として捉えてもいるなというのを今回のコミュで改めて思いました。
今回のコミュは、そうした霧子の神秘的な側面を描きつつも、霧子本人の内面は、あくまで自分のソロ曲とどう向き合うか、アンティーカではない幽谷霧子はどうあるべきか、というとてもシンプルで分かりやすい問題に向き合っています。
霧子の平凡さと非凡さ、そのどちらもが表れているお話だったと思います。


【あなた様へ紡ぐ】

良かったです。
これまでもシャニマスには多くの名脇役が出てきましたが、今回登場する「信重役の役者」はプロデューサーに匹敵するポテンシャルの持ち主というかつてない強敵でした。何せ小糸直々に「(プロデューサーに)似てる」と言われてるので。

今までの印象的な脇役、例えばにちかとバラエティ番組で共演する「お笑い」、かいぶつのうたの「御子柴」、智代子の友達の「あすみちゃん」など、彼らはそれぞれ、ユニットメンバーやプロデューサーとは異なる立場からアイドル達を照らし、物語を駆動させてくれるキャラクターでした。しかし今回の「信重役の役者」は、演技に悩む小糸に親身に寄り添い、的確なアドバイスをしてくれるという、ほとんどプロデューサーの役割のような振る舞いをします。全く嫌味もなく、過剰な干渉もせず、小糸のことを想った関わり方をしてくれる、こんな逸材がここに来て現れると思いませんでした。今後の小糸のコミュにも時々出て欲しいです。



【私をときめかせて】

良かったです。
咲耶の照れる姿が沢山見れるのでとてもかわいいです。最近の咲耶はほんとにふわふわ朗らかで嬉しい。今回のコミュでは、咲耶が意図せず緩んだ表情をしてしまうシーンが多いんですけど、それも初期のころとは随分変わったなあと改めて思ってグッとくるものがありました。積み重ねてきた時間と思い出が咲耶にこんな自然な表情を、あるいはしてもいい空気を作ったんだねえ…。ついでにプロデューサーもかわいいです。

あと咲耶が爺ちゃん婆ちゃん家で過ごす様子を見られるのが中々レアでした。僕はアイドルと家族が話すシーンがあるコミュが好きでして、真乃や冬優子とかが筆頭ですけど、家族とそれ以外(プロデューサーとか)で結構話し方や態度が違うのが面白いんですよね。なのでこのコミュも咲耶の一等自然な姿が見られて嬉しかったです。



【染光満月】

良かったです。
この手のコミュの感想を言語化する能力が僕にはありません。凛世がかわいいです。幸せでいてね。



【ふりそそぐもの】

中々大変です。
少女の叶わぬ片思いを歌った、あるバンドのラブソングのコーラスの仕事を恋鐘がすることになるお話なのですが、恋鐘が曲の歌詞を解釈する中で、自分には好きな人がいること、そして「自分は好きな人への気持ちを無くすことはできない」ということを言うんですよね。
コミュを読んでいれば分かりますが、好きな人は十中十でプロデューサー君です。恋鐘がプロデューサーに恋をしているだろうということはこれまでのコミュでかなり暗示されてきましたが、このコミュでは遂に「諦めるつもりはない」という決意表明が(プロデューサーは鈍感なので気づいてないと思われますが)我々読み手に示されたと思います。どうなっちゃうの~~~



【Blind Driver】

良かったと思います。
SRだけど(と言ったら語弊があるけど)結構重要なコミュでした。美琴とユニットを組んでいた頃の情報が新たに出るという分かりやすく重要な要素もありますが、プロデューサーがルカとどう関わろうとしているかが見られるのが特に見どころだと思います。このコミュで描かれる、プロデューサーがルカを「知ろうとすること」、この「知ろうとすること」というのは最近のシャニマスのメインテーマの一つだと思うので、プロデューサーのルカへの関わり方がシャニマスの目指すものだったりするのかな。

なので良いコミュだと思うのですが、個人的に僕は283プロに入ってからのルカの振る舞いがあまり好きじゃないので、いまいち乗り切れない感が残りました。ジ・エピソードで「自分も奪う側になっていた」ことに気が付いた人間の態度じゃないと思うんですよね、今のルカって。ルカの思いはどうであれ、結果的にプロデューサーを中心に、周りの人間に少なからず不必要な負担を与えているので。その辺の話は「no/ode」を読んでもいまいち納得いかないままだったので、これからのコミュで納得していければいいんだけどね…。



【春待ちララバイ】

とても良かったです。
八宮めぐるという女の子はずっと変わらないね…、誰かに受け入れてもらった経験が根底にあって、誰かの幸せが自分の幸せに直結する女の子。GRAD編で示された、めぐるの「ブランケットをかけてあげる」アイドルとしての生き方は生活の隅々まで染み渡っていることを感じさせてほろりと…。
「誰かのため」がめぐるのやりたいことだとして、それを素直に受け入れて素直にお返しができる真乃と灯織にも感動。世界一優しい想いの循環です。

そんでイラストにもある写真撮影のシーンね、これをめぐるが「家族写真みたい」って形容するのがまず良いんですけど、、、、めぐるが真ん中なんですよね…!「真ん中」という場所はイルミネにとって大きな意味を持つ訳ですけど、「真乃と灯織のしたいこと」を「自分のしたいこと」にしためぐるが、最後に言った「わがまま」である記念撮影を、真乃の隣であり灯織の隣でもある真ん中で撮る、とね。しかも真乃と灯織の希望で真ん中になったんだからね。想い想って想われて、同じことに笑って泣くことができるイルミネというユニットの家族の様な温かさを感じました。



【おそろしいかぐ!】

良かったです。
アルスト三人の善モード悪モードどれも楽しめました。特に「甘奈(悪)」と「甜花(善)」の演技が大変良かったですね。コミュごとにこういうちょっとした捻りのある演出があるのがシャニマスの面白さよね~。

あと大崎夫妻がかなりがっつり出てきたのも嬉しい驚きでした。アルストのカード全部持ってるわけじゃないんで僕が読んでる限りですけど、ここまでセリフが多いのは初めてだと思います。特に大崎父、こいつはほとんど喋るシーンが無かったはずなんで、このコミュによってようやく人となりが分かってきました。多分甘奈が母親似で、甜花が父親似なんだろうね。

あと余談なんですけど、僕は無知で知らなかったんですがこのコミュに登場するこたつカフェなる店はどうやら全国各地に実在するらしく、実際に行ってみたいなと思いました。シャニマスのおかげで行きたい場所、見たいものが増えて楽しいです。



【世界はこの、腕の中】

相当良かったです。
ライターさんの筆乗ってたんだろうな~!凝ってるわ!このコミュはアルストの三人が書店とのブックフェア企画で「推し本」を一人一冊ずつ選ぶというお話なんですけど、三人が選んだ本のタイトルと内容がまあ凝ってるというか、”ありそう”なんですよね…。
甘奈の選んだ『水曜日の歩幅』は好きな人と水曜日にだけ会える女の子を描いた短編集。甜花の『ぞうのゆめ』は寝るのが好きなゾウの日常を描いたスケールの大きい絵本。千雪の『青空と蹴球と、私の夏』は中学女子サッカーの青春モノとして面白いながらも最後にはどんでん返し(!?)が待っているという奇怪な小説。コミュに登場する架空の本にしてはやたらとデティール凝ってません?僕こういう「架空の作品のあらすじ」みたいなやつすごく好きなんですよね。

この部分以外にも、コミュ全体を通して「(紙の)本は素晴らしい」ということをずっと言ってるお話でして、やっぱり今の電子書籍隆盛の時代だからこそ紙媒体の良さは感じていきたいし、その思想がシャニマスのライターチームにも共有されていることが嬉しくて、その点もポイント高いコミュでした。



【赤・巾・狼・狼】

いいですね~。
霧子と摩美々が少しじゃれあって、ぶらぶらするだけ。だけどこんなに豊かなのがシャニマスのシナリオの良さですよね。霧子コミュ独特の優しくどこかメルヘンチックな雰囲気の中、ゆったりと過ごす時間の温かさ。「オオカミと7匹の子ヤギ」になぞらえる展開も含めて、優しく、子供っぽく、あったか~い空気がコミュ全体を包んでいてたまらない読後感でした。



【ラフ?ガール】

相当良かったです。
智代子のアイドル意識が見られるコミュに外れ無し。コミカルな展開で笑えながらも、「自分は周りからどう見られているか」について考え、努力する智代子の姿勢はいつものことながら感服するし、本当に強くてかっこいい人間だと思います。魂が気高いんだよ。
そんな感じで智代子が中心のコミュではあるんですけど、凛世もいい立ち位置でして。智代子と一緒に笑って泣いて、多くの時間を共にしてきたユニットメンバーである凛世には、智代子の素敵なところが沢山見えているんだよね。智代子の情熱や思いは全ての人には伝わらないにしても、伝わる人にはしっかり伝わっているんだよね。
智代子は「一番好きって言ってもらえる女の子」にもう成ってるんだよね…………..



【無色】

よくわかんないけど良かったです。
いくつか意味深な場面や言葉があったので書き出します。
冒頭にポエミーな円香の独白がありまして、「頭上を過ぎるあの星は 汚れた雪球」からはコメティックを、「汚れた雪には誰も触らない それでも言えるの?」からはルカや【オイサラバエル】を連想したりしました。
雪の中をストロボで撮影される時の円香の「その閃光が届く限り 雪が白く灯る 幻想的に」という独白からは、「カメラの光が届く存在=アイドル」「光が届かない存在=黒色=コメティック」とか考えまして、コミュ中に繰り返し登場する「幻想」とは「現実にはないことを心に思い描くこと」らしいです。
出た情報をまとめると、アイドルとは「カメラの光で灯る雪(汚れている)」「幻想(現実にはないもの)」なので、円香はアイドルを汚れた空虚なものだと考えているってことなのかなとこのコミュからは読み取ったんですけど、正直これだけだと情報量も少なくて、他の円香のコミュと関連させて読み解かなきゃわからんよねという感じでした。ですが僕は円香の限定カードをほとんど所持していません…。



【283プロのヒナ】羽那

とても良かったです。
WINGとno/odeを読んでまだよくわからなかった鈴木羽那という人間が段々とクリアになっていく感覚があります。プロデューサー以外でもあの異様に近い距離感で勘違いさせるような振る舞いをしてるのヤバスギでしょ…相手がはるきだからいいけどさ…

2話目ではネットリテラシー的な話に突っ込んでいくのが面白かったです。はるきの「いいねって通知行くから」には笑いました。はるきがネットリテラシー高いのはイメージ通りで、しっかりした娘だねえと感心するのですが、羽那がインターネットに自分の生活圏を晒す危険性を理解していない場面ではおっ、となりました。こりゃまた良いキャラクター造形してるんだから…。羽那は多分他人からの悪意みたいなものを基本的に想定してないんだろうな。いや大変興味深い女性ですね。これからのシナリオ、特にGRADやLPでどんな姿を見せてくれるか今からとても楽しみです。



【283プロのヒナ】はるき

普通でした。
マジでこれといって書くことがないです。日常という感じ。



【楓・風・娘・娘】

とても良かったです。
いろんなものがいろんなところに隠れていて、何かを守っていること。それを見つけてあげること。
身の回りで起きる色んな出来事から、優しい意味や意図を読み取って、自分たちの生き方へと当てはめていく霧子の価値観が僕は大好きなので、このコミュもとても素敵なお話でした。
物語としても、一見ばらばらな場面が一つの軸で繋がっていることが3話目で気づけるのも上手いなと思いました。



【ひまな白銀】

普通でした。
ある冬の日のアンティーカの日常。このコミュは本当に「日常」を描こうとしたものだと思いまして、明確な起承転結や主軸となる題材らしいものもなく、ただ淡々と冬の日々を描いてます。
摩美々が咲耶にバタフライ効果について話題を出し、それについて咲耶と少し遊ぶも、その会話が特にオチもなく終わる。これも日常の些細な一コマとしてリアリティがあるかなと。正に【ひまな白銀】という感じでした。



【廻・廻・娩・淘】

なんだこれ…。

典型的なタイプの学園ラブコメかと思って読みながらも、端々から感じる違和感が、最終的にホラー風味の味付けで謎を残したまま終わる。
いや、面白い…たしかに面白いけども……「シチュエーションドラマを作ろう」企画で「恋愛もの」に決まったのにこれでいいのだろうか…。そこまで恋愛ものを欲していなかった僕としては中々楽しめましたけど、自由奔放幼馴染の霧子、クールな先輩のルカ、温和で優しい妹の冬優子との恋愛模様を純粋に楽しみにしていた人たちはどう思うんだろう…。
改めて言いますが僕は好きでした!でもこれでいいの!?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?