日本人訛りの中国語

 台湾には日本のテレビ番組ばかり放映するチャンネルがあり、日本の芸能人が自分の出演する番組を宣伝するコマーシャルも放映している。台湾人向けなので、挨拶と名前は中国語で言う。どの芸能人も「ダアジャアハウ ウォシー○○○!」と思い切り日本人訛で発音するので、妻は毎回苦笑いしている。

 もう少し、誰かがちゃんと発音指導をしてあげたらどうなんだろう。たぶん手渡されている原稿が中国語ローマ字で書かれているのだろう。中国語ローマ字表記がshiのところをスーと、chiはツーと、riはズーと読み、日本語の中では濁音を表すローマ字(b、d、g、j)の部分を濁音でなく、清音(ただし吐息は漏れないように)で読むだけで、かなり日本人訛りは軽減されると思うのだが。

 僕自身中国語の発音訓練をろくにしてきていない。中国語を話す時に気を付けていることといったら、濁音は絶対に使わないこと、そして吐息を出すか出さないかの調整とイントネーションを注意しているだけだ。もちろん他にも気をつけなければいけないことはたくさんあるが、とりあえずはこれしか注意していない。

 僕は簡単な会話を交わすだけなら、台湾人から「訛りがないから日本人だと思わなかった」と言われるが、じゃあこれならどう?と言って、わざと無気音(吐息を出さない清音)の部分を全部濁音で発音し、shiをシー、chiをチー、riをリーと発音して話してみると、「ああ、そうそう日本人の中国語ってそんな感じだよね!」と笑われる。

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