日本人の英語力

 台北の中学生から高校生までの学生や30歳代の会社員の6人に日本語を教えていたことがある。ちょうど日本語の可能形動詞を教えた時に、「英語が話せますか?」と日本語で全員に聞いたら、全員が自信たっぷりに「話せます!」と答えた。それぞれ、どの程度まで話せるのかはわからないけれど。

 現在、日本の学生や若い人を5、6人集めて、「英語が話せますか?」と聞いた時に何人が自信を持って「話せる」と答えるのだろうか?僕の高校時代には200人近くいた同級生の中で英会話が本当にできる人は2、3人しかいなかった。

 その英会話ができる同級生は小学生時代は海外に住んでいたとか、長い間アメリカ人に個人レッスンで英語を習っていたとか、外国人との交流が日常あったような背景のある同級生だった。

 そして、高校卒業後、僕が20歳前後の頃、同級生や友人の中で海外へ行ったことがある人は皆無だったし、皆んな外国人と接した体験もなかったし、飛行機に乗ったこともなかった。国内移動は飛行機ではなく、鉄道かバスだった。僕は何回か飛行機に乗ったことがあると話すと皆んな驚いていた。

 今は子供の頃から海外旅行の体験があったり、交換留学や短期留学の体験を持つ人も多いだろうし、外国人と付き合ったことがある人も多いだろう。また、学校の英語の授業は外国人の先生が担当していたという体験がある人も増えているだろう。僕の時代は学校の英語の先生の発音はカタカナ発音だった。

 現在、「英語が話せる」と自信たっぷりに言える日本人は増えているのだろうか?実際はかなり話せても遠慮して、「あまり話せない」と言うのだろうか?



 

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