『怪談と名刀』本堂平四郎,羽沢文庫,1935
最近復刻版が出ました。
おそらく架空の設定ですが一番時代設定が細かくてリアル。
ちょっと概要をまとめます。
この島田助信という砥師(鍛冶師)は実際にいた人物のようで、『日本刀銘鑑』で「駿州島田住助信」という名前を確認することができます。
天正15年というと秀吉が九州征伐や伴天連追放令を発布した年。
山内一豊は天正19年(1591)に掛川に入封するので、『怪談と名刀』の世界観の中では仇討ちしてすぐに献上されたわけではないことがわかる。
小夜左文字関連の書籍では珍しく一豊が小夜左文字と名付けている。
一豊→秀吉→(幽斎?)→土井家といった所有者の流れも珍しい。