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Scentlyさんの推し香水で推し(戦国武将)の解釈がより深まった話


長年の推し(ドマイナー戦国武将)の概念香水を作ってもらいました!ヒューヒュー!

冒頭で断言しますが、推し香水、めっちゃいい。おすすめ。

数年前から『推し香水』なるものは知っていたのですが、香水…あんま付けないしな…とずっと躊躇していました。
が、Twitterのフォロワーさんがこぞって注文されレポ記事をアップされている時期があり、それを見て重たい腰を上げて注文するに至りました。


今回頼んだのはscentlyさん!

10ml、送料込で3460円。
申し込みは全てオンラインです。注文時にオーダーシート(推しへのお気持ち表明文)を記入します。

なんと、Scentlyさんはオーダーシートの質問がめっちゃくちゃ充実しているんです!

今回Scentlyさんを選んだのもオーダーシートの記入欄が充実していることが決め手でした。
一次創作やオリキャラ、そして私のようにドマイナーな戦国武将などなど、推しとはいえ知名度がな…説明が難しいな…という場合でもイメージを伝えやすいなと思います。


まずはオーダーシート記入


カウンセリングシートにいろいろ記入していきます。

推しのいる世界観や背景、内面や外見の印象・普段使いか概念優先か・好きな香り・イメージする香りは…などなど。

私が今回頼んだのは細川興元という戦国武将のイメージ香水。

…誰?聞いたことないけど?と思っている方が9.8割位だと思います。自他ともに認めるドマイナー戦国武将です。推しです♡

細川興元の人となりを超ざっくり説明すると


・細川幽斎の次男
・細川忠興の弟
・明智光秀の娘の婿の弟
・歌仙兼定の元主の弟
・忠興以上の暴れん坊だったらしい

という感じ。

数年前に細川忠興とガラシャ好きを拗れに拗らせた結果、何故かめちゃくちゃ推してしまった武将です。
詳しくはこちらのマガジンを参照してください↓


人柄、印象、香りのイメージなどは完全に私が史料を集めて感じた人柄+数少ない逸話から導きました。

自ずと「私の推しに対する認識と希望」を説明していくので何だかとても恥ずかしいような嬉しいような、不思議な気持ちになります。

オタクだったら推しのことしょっちゅう考えてると思うんですけど、改めてプレゼンではなく自分の感性でどう思っているのか、それをどう香りとして表現してもらいたいかってあんまり考えたことなかったなあと思いました。

普段使わないオタ筋を使っている感じがあり新鮮でした。

注文が確定する前にオーダーシートをスクショ等で保存しておくことをオススメします!


後日商品と同梱されている解説レターとの見比べができるので絶対保存していたほうがいいです。
私は商品到着まで自分の書いたオーダーシートを見返して想像を膨らませていました。



到着!!!!


イメージカラーが反映されている時点でオタクのボルテージ最高潮。

縁もしっかりイメージカラーが入ってて…なにもうこの…こういうさあ…こういうのめっちゃいいよね…天才じゃん…


解説レターに目を通すと、トップからラストノートまでの調合の説明と、記入したオーダーシートの内容に合わせて香りや材料の説明がされています。

知名度に関わらずオタクの怪文書を読み、そこから香りを選んでブレンドし、調香し、解説を認めてくれるありがたさ…

細川興元については本当に史料も小説・創作作品も数少なく創作活動をしている人もわずかです。

それもあって、プロが丁寧に細川興元という人のことを考えながら「推し香水」というひとつの概念を作りあげてくださったことに感謝しかない。

というわけで…嗅ぐぞ!

香りの説明に加えてどんな解釈で調合したのかの解説が右側に書かれています。自分の記入したものと見比べながら嗅ぐのをおすすめします。最高〜



トップノート:シトラス、ミズレンブ、ベルガモットetc


えっめっちゃいい匂いする。え????細川興元こんな匂いするんだ???

いや香水だからいい香りなのは当たり前なんですけど えっ…''''………


外資系ホテルのラウンジとか、弁護士が付けてそうな上品な匂い。ユニセックスだけどややメンズよりかもしれない。

ややうっすら苦さを感じる柑橘系の香り。
柑橘系特有の、爽やかで開放的な印象よりはやや内側で籠り熟成されてるような感じ。

女性が普段使いで付けててもそこまで違和感ない…けどやっぱり男っぽい香りだね!みたいなキワキワの路線を行く感じです。


米倉涼子さんとか天海祐希さん、小池栄子さんのような方が付けたら似合うだろうな〜みたいな香りです。
「ベルガモットはシトラスの中では少し苦味を感じる香りで、そこから彼の気品ある雰囲気が感じられるのではないでしょうか」

めっちゃ感じました。最高。




ミドルノート:クラリセージ、ゼラニウム、ローズetc


ミドルに入るとトップで感じた上品さは残しつつ、じわじわ親しみやすそうな僅かに甘さを感じる香りに。

トップの印象が白衣を着た爽やかクールな米倉涼子さんなら、ミドルノートは15時の休憩で少し服を気崩し微笑みながらマカロンとストレートティーを召し上がってる米倉涼子さんです。

甘いと言っても純白がアイシーピンク・ベビーピンクに移ろうくらい。
上品さのなかにもやや人懐っこさを感じます。

私はオーダーシートに
「父や兄に対してはこっそり憧れや尊敬を抱いており」
「甥や妹に対しても優しくて包容力がある」

と書いたんですが、それをクラリセージの香りと花言葉『家族愛』で表現してくださいました。

少し親しい人に家族の話をして微笑んでたり、やや甘い香りも家族間に見せるチャーミングさ、愛嬌を彷彿とさせます。良さがすごい…

あと明記はされてなかったんですが、ゼラニウムの花言葉も『尊敬』『信頼』『育ちの良さ』などがあるんですね…!?香りの良さと解釈の良さがすごい…

もはや推し香水というかひとつの創作作品だわ…



ラストノート:ムスク、シダーウッドetc


戦国武将ということで最後のあたりは「戦い」を感じさせるような強い香りが来るのかな?と思っていました。

が、ラストは静かな森のような、和風で静寂さを感じさせる香り。

熊野古道とか、白神山地、京都の大徳寺のような緑豊かで和を思わせる風景から漂ってくるような香りです。

これも解釈ドンピシャを刺されてワア…!てちいかわ化してしまいました。
今回は戦国武将という側面より一人の人間として醸し出す雰囲気に焦点を当てて欲しかったため、そちらも事前にお伝えしていました。

それを踏まえてラストまで嗅いでみると、なんだかひとつの映画を見たような、一人の人間の生涯を作り上げているような気持ちになります。

ラストはトップやミドルに比べると本当に奥ゆかしいんですけど、奥ゆかしいだけではない力強さ、地に足の着いたタフさみたいなのを感じることができました。良すぎる。 


まとめ 


推し香水、本当におすすめ。めっちゃいい。

私古典文学はイマイチ分からないんですけど、源氏物語とか平安文学・和歌って結構香りの表現出てくるじゃないですか。

逢瀬の残り香。
顔も知らないあの人の香りだけを頼りに想いを募らせ、その人のことを思い続ける、みたいなの。

なぜ香りだけでそんなことが出来るのか、その理由がわかった気がします。
香りから今まで見えてこなかった推し表情、生き様、この香りにはこの時のエピソードがしっくりくるな…など色んな想像ができるんですよね。

たかが香り、されど香りだなと思いました。

今回は普段使いしやすいもので注文しました。
でも概念優先も気になるし、カップリングになったらどうなるんだろう、他の推しのも知りたいな、scentlyさん以外のオーダーメイドフレグランスショップだとどんな香りになるのか…などいろんな要望が湧いてきます。たのしいな〜!


そして香りという観点から見るオタクとしての解釈も深まりましたし、推しの今まで見えてこなった側面を垣間見ることができて最高でした。

そんな訳でオタクの推し香水レポは以上になります。
マジで世界と推しの解像度4Kくらいになるよ。おすすめ。

基本的に記事は無料です。おせんべいが好きなのでおせんべい代にします。