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盲目の愛って?

わたしは息子のパーソナリティーと容姿が好きだし、愛している。

それって「自分がお腹を痛めて産んだ子だから無条件にかわいい」というような盲目の愛とはすこし違うような気がする。
もしも娘だったら?
もっとわがままだったり癇癪もちだったら?容姿が違ったり、なにか障害や病気があったら?

今とおなじようにかわいいと思えただろうか。正直自信がない。

母は、反抗期の私にこう言った。

「私はお前の母親で、お前を産んだ責任があるから絶対に見放さないけど、他人だったらとっくに関係を断っている。それぐらいお前は私の嫌いなタイプだ」

と。

私は、息子のことを「所有物」と思ったことがないし、まさに「天からの授かりもの」で「預かりもの」という感覚で今までお世話をしてきた。

なので、彼が成長し、いつか必ず私の元を去っていくことを不思議と新生児の頃から明確に受け入れていた。

私は彼がどんなに小さかった時も、一人の人間(未熟な)として接してきたつもりだし、現在進行形で「人間」の先輩として、生きていく上での様々な知恵や知識、安全や危険、礼儀作法などを教えてきたし、伝えている。

いつか私の手を離して巣立っていく日が来ることがわかっているからこそ、それを自覚しているからこそ、なおのことかわいいという気持ちも深いのかもしれない。

たしかに、血を分けた我が子であるから、私に似て感受性が強かったり、ご陽気者だったり、器用だったり「私に似てかわいいなぁもう」と思うことだって沢山ある。

だけど私は一度だって「親の責任だから」とか「育てるのが義務だから」と思ったことも感じたこともない。

だって、私のことを選んでくれたのは彼だ。

ほんとうに感謝してもしても、し尽くせない。

だから私は彼に毎晩言う。

そしてこれからも何度も言う。

「ママのおなかに来てくれて、ほんとうにありがとうね」

と。



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