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<埼玉県 令和5年度当初予算>ケアラー支援関連 14億円超に
※この記事は「ケアラータイムズ 第5号」(2023年4月号)からの転載です。
埼玉県の令和5年度当初予算が発表され、ケアラー支援関連予算が14億円を超えることが分かりました(表)。前年度から約2億2千万円増額、新規事業数も5項目増えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1706618784607-yKHQQdeGrk.jpg)
埼玉県ケアラー支援条例の成立から4年、県でケアラー支援関連予算が付き始めて3年目となりました。普及・啓発が進み、ケアラーとりわけヤングケアラーの認知度は上昇、支援内容も年々拡充されています。
しかし、現場でケアラーの皆さんと話してみると「まだ支援を実感できない」という声を多数聞きます。それはなぜか。理由は多々あります。「行政はサービスを準備するばかりで、ケアラーの声を聴こうとしない」「難病や依存症の家族をもつケアラー等、ケアラーは多様なのに、支援内容が多様ではない」「医療従事者や教員等へのケアラー研修が行き届いていないため、理解者が足りない」「親亡き後問題を抱えるきょうだい(障害のある人の兄弟姉妹)の不安が拭えない」等が挙げられます。ではこれらの多様な課題をどう解決するかというと、ケアラー支援専門の部署や拠点をつくれば、細やかな支援ができるのではないでしょうか。それがない今は、ケアラー一人ひとりの声をしっかり聴いて、必要な支援が届くよう工夫しながら、予算を執行するべきです。
令和5年度予算には、新規で「次期ケアラー支援計画の策定」という予算が組まれています。実態調査や議論を重ね、ケアラーの皆さんが支援を実感できるように計画を練りたいと考えています。
◆文・吉良英敏
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