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アキバにある某酒場(後編)。

 私は兼ねてから通ってみたかった寿司学校に行くこと、副店長は売上を伸ばしても約束の昇給が無い事を理由に退職することになります。
 副店長はそのまま転職。私は学校に行くこととなり、その後はチェーン店の寿司屋にでも就職出来ればいいかなと思っていたのです。

 その時点で申し込み可能な寿司学校の期間は2ヶ月集中のコースは9月から10月末まででした。学校に行く前の8月ですが、6月時点で辞意をオーナーに伝えて8月末退社を希望した所、有給の消化が残っているので7月末で退店して良いという話になり1ヶ月は有給休暇となり自由気ままな生活をすることになったのです。

 そこで問題が発生。ワンマンでも良い時はものすごく優秀なオーナーなのですが、悪い時は最悪で暴走を始まえたのです。それは僕らがいなくなった8月の店の営業時に店頭に「従業員の一斉退職のために通常の営業は出来ません」という張り紙を貼ったのです。
 わたし的にはそのような事態を憂慮して、8月末まで残るつもりはあったし、引き継ぎをしたいと思うと伝えていたのですが、彼のプライドが高いのか何なのか有給を消化してくださいと言われてしまいました。有給分を買い取ってもらうことも出来たのに…。

 その後も暴走は収まらず、最終的に店の売却をすることになります。その時に、すかさず手を上げたのが仲買でお店に鮮魚などを卸していたH氏でした。最初はオーナーとH氏で話がまとまりかけたのですが、大家さんが不動産屋さんにもお店を売りに出してることを話したみたいで、そこそこ大手の外食チェーンが当店の人気を狙って参入をしようとしたのです。

 そこから仲買人のH氏の立場は急降下、順位で言うと1番手だったのが4番手くらいまでに落ちてしまいます。そこでH氏から相談を受けた私は、お店取得までなら協力してもいいですよと申し出たのです。
 彼には色々とお世話にもなっていたので、大家さんには私が学校終了と共に戻って来ると伝えれば、買い取れると思いますよと進言したのです。
 なぜなら、大家さんとは地域の催しに一緒に参加したり、神田明神のお祭りの手伝いをしたり、関係をスムースにするために仲良くしていたので私には絶大な自信があったのです。
 ただ、この時はお店を取得するまで一旦店長に戻るという話をしたつもりだったのですが、仲買人のH氏はずっと私が残ると勘違いしたようです。これが後々尾を引くことになります。

 学校を終え一時的に店に戻り、年末までには辞めたいと話した所、そんな事は聞いていないと猛反発。これには私も参りましたが、こちらとしては最初から決めていたことでこれ以上長く続けることは考えてもいませんでしたので。

 最終的には和解をして無事に辞められたのですが、度々、電話で相談などがあったので、たまには飲みにも行き、現在のパートタイマー店長にアドバイスなどをしてたのですが、ある日突然、それが鬱陶しくなったようで、私が飲みに行った翌日に猛烈な批判メッセージが届いたのです。余計な口出しは困ると。
 困ってるときには助言を求めるのに、必要がなくなったらお払い箱になってしまいました。とても残念な気持ちになりましたが、言い争いをする気もありません。私はもうあの店とは関係はないのです。

 1つだけあの店にお願いがあるとしたら、店前に置いてる看板(いわゆるA型看板)の私が書いた屋号やら営業時間、値段の紹介をさっさと消して新しく書き直してもらいたいのです。普通、リニューアルした時には店前に置く看板などは書き直さないか??

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