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『水都百景録』を楽しもう「永楽帝」

 梅山の七怪をまとめようかと思いましたが、攻略法しか思いつかないし、こちらで。実は日本とも縁が深い。それが永楽帝です。

永楽通宝といえば

 日本人にとってもっともなじみがあるのは、織田信長の旗印としての永楽通宝でしょう。当時の日本は、明の銅銭が流通していました。
 もっと正確に言えば、平清盛の日宋貿易以来、豊臣秀吉の時代に自国貨幣を作るまで中国由来です。こういうと、日本史の授業でお馴染みの和同開珎はどうかという話になりますよね。
 和同開珎は、国家としてのプライドゆえに作ってはいるけれども、実際には京都周辺の狭い範囲でしか使えません。地域ごとの商品券のようなものですね。全国流通する貨幣は宋銭です。それをダイレクトに取引できた平清盛はそりゃ画期的ですよね。
 これは鎌倉幕府にも引き継がれて、鎌倉大仏は宋銭をとかして作ったという有力な説もあります。
 
 織田信長がどうして永楽通宝を旗印にしたかというと、そりゃ貿易重視ということでよいのではありませんか。ワイン飲んで南蛮服着てマントつけている織田信長は、時代が降り、西洋かぶれになった日本人の理想が生み出したもの。岐阜の地名説にせよ、安土城に中国の人物絵があったことにせよ、花押が麒麟だったことにせよ。織田信長は中国教養を身につけていた人物です。
 信長はいいから永楽帝の話をしろよ! はい、わかってますって。

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