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『らんまん』第60回 あの星の花に名がついた

 病床で、タキは寿恵子の花嫁衣装のことを考えているのでした。

天命


 タキは医師の鉄寛に、自分は十分生きたとしみじみと語ります。思い残すことはないのに、願いができたと語るタキ。万太郎の子、ひ孫を抱いてみたいと。どんな薬を使っても、生かして欲しいと頼み込むタキ。しかし、それはできないと鉄寛は断るのでした。そう謝られ、ほっとした様子のタキ。彼女なりに天命を悟ったのに、浅ましいことだと語るのでした。
 鉄寛は峰屋のために尽くしてきたタキを理解しています。尽くし続けて、やっと自分のための願いを抱いたのだと。命は不思議だ、願いこそがどんな薬よりも効くことがあると理解を示し、そしてこう提案します。万太郎に、東京に戻らないよう頼んだらどうかと。
 タキは「ほうじゃのう」と言い、涙を少しにじませているのでした。

学舎再訪

 そのころ、万太郎は寿恵子を連れて母校を訪れています。小学校は中退した万太郎にとって、恩師は名教館の蘭光先生です。今頃どうしているのでしょうか。
 これは万太郎の義理固さだけでもないと思う。彼の植物学、近代日本の学問の根っこに、本草学がある。そう示しているようにも思えます。さんざん小学校すら出ていないと言われる万太郎ですが、ちゃんと教育は受けている。それは本草学であると。『大奥』シーズン2の平賀源内も、もとは本草学者です。
 ここで校長先生が出迎えてくれます。なかなかいろいろあったけど、出迎えてくれる好人物ですね。万太郎は特別授業をしたようです。

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