『水都百景録』を楽しもう 宋代の頭にあるアンテナ
宋代の官僚の帽子には、アンテナみたいな棒が突き出ています。コロナ禍ではソーシャルディスタンスをとるために利用されたという話もありました。あれは何でしょう?
「弱冠」ということば
東洋では二十歳になると「冠」をかぶる。「弱冠」とは、冠を被った二十歳の青年を指します。
ただし「冠」は貴族のみ。庶民は「巾」で頭を覆います。北周になり、貴族も庶民も関係ない「幞頭」(ぼくとう)というスタイルになります。これは脚が四本あるもので、二本は上で結び、あとの二本は横に垂らします。
唐代にもこのスタイルなので、日本も取り入れています。衣冠束帯と呼ばれるスタイルの頭部にご注目ください。ピョロリと二本出ているでしょう。
このピョロリ部分を固くするか。そのまま垂らすかがポイント。宋代は芯を入れて横にぐいっと突き出すスタイルを官僚がとったのです。密談を防ぐためという伝説は真偽不明であるとか。
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