『ブギウギ』第105回　業務引き継ぎとセキュリティ意識がない世界

　転生して無双する話が人気のようです。私は興味はありませんが。
　思うに、ああいうのは「こんなスキルがあれば難題解決できちゃうよぉ！」という気持ちが大事なのでしょう。私としては、梶原景時あたりに転生を繰り返して欲しいもんですが。レベル99の坂東武者が幕府無双する系ですね。

　話をドラマに戻そう。このドラマはそういうレベルっていうか、人間の知恵が原始で止まってないか？

恩人のマネージャー引き継ぎをぶん投げる奴

　マネージャーが辞める。
　ろくに経験もない、頭も悪い、舐め腐った甥っ子に託す。
　引き継ぎなしで！
　常識ってもんがないんですか。

　マネージャーって、歌手が君主ならば、いわば軍師。軍隊だったら将に対する副官みたいなもんですけど。諸葛亮の「出師表」には、自分が死んだ後、誰に引き継げばいいか長々と書いています。そのくらいナンバーツーの引退は大事よ。
　それをこいつは、血縁というだけのアホにポイっと投げて引き継ぎしねえ！　どんだけ酷い男なんだ！　諸葛亮みたいに病ならばまだいい。ヘラヘラと留守中にやってきて、なんか長話してますからね。てっきり留守を狙った窃盗でもするのかと思いましたよ。どうせあのアホのスズ子のことだ。鍵のあり場所なんか丸見えだろう……そういう悪意を持って人を見ることの是非云々いうけれども、防犯意識は大事ですからね。

　そうそう、セキュリティ意識といえば、あんな唐突にあらわれた男に愛子を預けっぱなしというのも何がなにやら。愛子が怪我した時はギャースカ騒いでいたのに。これは謎のお手伝いが押しかけてきた時も思いましたけどね。昭和の時代は今よりもっと危険だ。子どもが身代金目的で誘拐され、死体で発見される事件もあった。そういう当時の世情を踏まえると、