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「中国発、米国1位アプリ「Temu」が日本上陸。驚愕の低価格実現の背景は」


中国で生まれ、米国で急成長を遂げ、ついに日本にも上陸したECアプリ「Temu(ティームー)」。その驚くべき低価格商品が、どのように実現されているのか、そして日本での成功の可能性について考察します。


1. Temuとは何か?

Temuは、中国で3番目に規模の大きいECである「拼多多」を傘下に持つPDDホールディングスが新たに世界展開を目指して開始したサービスです。2022年9月に米国でサービスを開始し、2023年2月にはカナダ、3月にオーストラリアとニュージーランドでサービスを開始。現在では22カ国にまでその勢力を伸ばし、7月2日にはひっそりと日本でもサービス提供を開始しました。

2. 低価格の秘密

Temuの商品は中国からの輸出品であり、Amazonや他のECと比べて配送に時間はかかるものの、その低価格がユーザーに受け入れられています。その低価格を実現するために、Temuは中間業者を徹底的に省き、生産工場と直接取引を行っています。また、加盟店にも恩恵を受けさせることを目的とし、現時点での加盟店の手数料と保証金は0円。Temuの持つ広州の倉庫に配送するための物流コストでさえ半分をTemuが負担しています。

3. 日本での成功は?

現在の私の見解だと五分五分ではないかと考えています。まずは、うまくいくと思う方の理由から。Temuの商品は安さを重視するあまり、日本人の求める高い品質には及ばないものが正直多いです。しかし一定品質に問題があるといえども、同様に品質に若干問題を抱えるSHEINが少しずつ日本で受け入れられてきたように、やはり「安さは正義」で、ユーザーは段々と増えていき、また作り手側自身も繰り返し製品の製造販売を行うことで慣れていき、品質自体も段々と向上していくのではないかと思います。

一方、難しいのではないかと思う理由は、企業経営的な目線からのものです。これは日本市場だけでなく、世界市場におけるものですが、先ほどもお話しした通りTemuは巨大な赤字排出企業。今後どうやってエコノミクスを合わせていくのかは未だ設計途中であると見受けられます。

以上、現時点でのTemuに関する私の考察でした。今後も自社サービスへのヒントを探し、中国そして世界のアプリを研究していきます。

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