マガジンのカバー画像

ΠΡΟΔΟΣΙΑ

19
高校生の、何でもないエッセイです。
運営しているクリエイター

2024年3月の記事一覧

居場所

エッセイ ΠΡΟΔΟΣΙΑ No.20 「居場所」  高校の卒業式からそろそろひと月が経つ。  小学校を卒業した時のことを思い出す。知らない親たちや特に関わりの無い者ばかりだった下級生たちに見送られ、体育館を一定の間隔で立ち去っていく。僕の通っていた学校は4階建てだったので、体育館のある1階から、1、2年生の間に使っていた教室に面した長い廊下を歩き、その突き当たりを左に曲がってこれまたさらに長い階段を上って行く必要があった。その階段を上っている間に、前後に何があったかはも

許すこと、許されること

高校生によるエッセイ ΠΡΟΔΟΣΙΑ No.19 「許すこと、許されること」  僕は嫌いな人が多いので、その分沢山の人に嫌われていると思っている。  三月ももう末。あと一週間もしないうちに引っ越しをして大学生活が始まる。一人暮らしという大きな自由の手前で足をぶらぶらさせながら腰かけている今の時期は、一番メンタルに来ることを考えてしまう。  先日、地元でKing Gnuのドームツアーのファイナル公演のライブビューイングが行われた。ファンクラブに入会しているものの、今まで

変な高校三年生による「個人的2023年ベストソング」

 引っ越しに関するいろんなごたごたがひと段落したので、今日もエッセイという体で駄文を書く。ここのところ色々と書き溜めているエッセイがあって、いつか公開できるといいなと思っている。多少の時間軸のずれがあると思うのでそこのところご承知願いたいです。  この記事は中途半端だったので、公開するかしまいか悩んでいたものです。時間軸のずれとか言っておきながら冒頭から約四か月前のことが書かれているので困惑するかと思いますが…今更ですが2023年のベストソングを…まとめました… ΠΡΟΔΟ

エッセイ ΠΡΟΔΟΣΙΑ No.17 「猫」  僕の家には御年11歳の猫が住んでいる。名前はミュウ。ペットは飼い主に似るとは言ったもので、僕の両親に似てかなりの大柄猫である。黒猫で真っ白のハト胸とタビ模様、額にはちょうどど真ん中に白毛でワンポイントな模様と、口と鼻から牛乳を垂らしているような模様がある。親バカかもしれないが、うちのミュウほどきれいな模様の猫はいないと思う。  ミュウが家にやってきたのは小学二年生の頃だった。僕が幼稚園児の頃に住んでいた村へ遊びに来た日に、

やるせない報せ

エッセイ ΠΡΟΔΟΣΙΑ No.16 「やるせない報せ」  高校の卒業式が終わり、一見暇だけど忙しい日々を送っている。昨年亡くなった敬愛する坂本龍一さん、高橋幸宏さんの曲をよく聞きながら引っ越しの作業をしている。お二人をはじめ細野さんの曲もYMOの音楽も聴く。彼らの音楽はものすごくポップに感じたりしんみりしたりロックを感じたりと、一つアルバムを聴くだけでも忙しくて耳が心地よく、受験勉強の憂さ晴らしに夕方の公園へやってきた時のような感覚に包まれる。しかしふとした瞬間に、細野

予感

No.15「予感」  大学の合格が決まった。第一志望の学校だったのでめちゃくちゃうれしい。しかし英語系の学校ということもあって、いくら得意だとはいえども英語の勉強を続けなければならないことになるだろう。音楽を作ったり絵を描いたりすることもその慌ただしい毎日の合間を縫ってやっていかなければならなくなるかもしれない。大学の中退だけはしたくないのでそこんところは身を賭してでも頑張る所存ではある。  とはいえ、今までこれほどまでに勉強を頑張った期間は無かったので、第一志望に現役合格