続々々々 2番目の夫のこと

前回の続きです。

前回の続きです。

離婚したいと言い出した夫が家を空けている間に
仕事用のバッグを見つけて手帳や
彼女の仕事に関する書類、氏名、家の鍵を確認。

そうして色々と準備をし
とうとう夫に離婚に応じると告げた。

めちゃめちゃ喜んでいた。
ああ、そんなに嬉しいのね。

夫に住むところが決まるまでは家にいさせてほしいこと
飼っていたペットは私が引き取りたいことを伝えた。
今日は彼女とお祝いだなと思って怒りで声が震えたけど
泣くのを我慢していると思ったのか
とうとう離婚できる喜びに浮かれていたのか
快諾してくれた。

大事なことを書き忘れていたけど
実は家を建てていた。
まだ新築で1年。
家の名義は共有だった。
離婚後夫がそのまま住み続けることを希望したので
私の名義を抜かなければない、というか抜きたい。
銀行に行って手続きをする日も決めた。

夫からは早く離婚届にサインを、と言われていたが
住居が決まっていないことと
家の名義を替えられたらサインをすると伝えた。

早々に住居を見つけて引越しを済ませた。

準備はできた。
銀行での手続きに向かった日、今でも忘れないな。

銀行員は冷ややかな表情で

無職の夫には家のローンの審査が下りないこと
今までも私の信用で審査が通っていること
(私は上場企業で勤務年数も長かった)
夫が仕事を始めてもすぐには審査通らないだろうこと

を告げた。

私は当然だよね!わかってた!と内心ニヤニヤしていた。
夫は断られると思っておらず(なんで??)
本当に落ち込んでいた。

銀行の駐車場で
家の名義を替えられないから
すぐに離婚はできないことを告げると
慌てて声を荒げだした。

「困る、家のローンはちゃんと払うから離婚してよ」
「いやいや、無理でしょ。信じられないよ」
「大丈夫だから、絶対迷惑かけないから」
「無理。信用ゼロ。
浮気して女作ってそれ言わないで離婚するって人のことなんて
まったく信じられない」

ここで言ってやろうって思っていた。
夫の目をまっすぐ見て言った。

「私は会社の顧問弁護士にお願いすることにしたから。
ちゃんと慰謝料請求するから」
「いや違うって、誤解だから」
「へーそうなんだ。
じゃあ今から〇〇さん(彼女の氏名)の職場行こうか。
ここから近いもんね。」
「…」
「〇〇さん(彼女の氏名)にも慰謝料請求するから」
「なんでそんなことするんだよ、やめろよ!払えないし」
「そっか、払えないのか。
わかった。
彼女のご両親に知らせて肩代わりしてもらうわ。
●●に住んでるんだっけ?
ご両親に挨拶したの?楽しかった?
まだ離婚もしていないのに笑」

夫はとても驚いて言葉がなかった。
SNSで検索したら出身地が●●なのはわかった。
●●に行ったのは家探しした時のETCの領収書で知っていたから
親に会っているのではないかというのは賭けだった笑
でも否定しないということは事実だったんだろう。

矢継ぎ早に畳みかけてやろうと思った。


「言っておくけど弁護士、△△さんに頼もうと思ってるだろうけど、それ無理だから。
△△さんうちの会社の顧問弁護士だから」

コワーキングカフェで様々な研修会を行う中で
うちの会社の顧問弁護士が講師をしたことがあったらしく
SNSで繋がっていたのは家探しの時に気づいていた。
だから私が弁護士を使って訴えると言ったら
唯一つながりのあるその弁護士を真っ先に思い浮かべるはず。

でも助けてくれるはずの弁護士は
私の味方になっていたと知ったら。

自分の恥部を
虚栄を張りたいと振舞っているそういう仲間と
つながりのある弁護士に知られるという
辱めに晒されたとしたら
(実際は家庭の色々を扱う弁護士が担当するので
会社の顧問弁護士ではないけど)
少しは私の痛みが分るだろう。

いい気味だ。
足元からいろんなものが崩れるのを感じればいい。

私も高揚して声が大きくなっていたかもしれない。
夫はその場で膝を落とし両手をついた。
そして土下座しようとした。

私はそれを阻止した。
ここまでしたんだから許してくれ、みたいな
夫自身のためのパフォーマンスなんてさせるわけがなかった。

そんなことで済まされない
夫にも相手にも慰謝料請求する
もう話したくないから弁護士から連絡が行くまでは連絡すんな
と言って銀行を後にした。



次で本当に最後です。

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