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更年期の入口

同い年の友人が更年期ではないかと心配していた。
ふと、自分の始まりはどうだっただろうと思い出してみたら、あまりにも期間が長すぎてどうアドバイスをすれば分からなかった。

6年程前のある朝、起きあがろうとすると身体中の関節が痛い。
おかしいな最近何かスポーツしたかな、筋肉痛かな。
手の指の節々も痛いし浮腫んでいる。
特に痛みが激しかったのは腕の関節だった。(肘)
関節リウマチではないかと思い受診をする。
血液検査の結果リウマチではないが少し貧血がある程度。とのこと。
勿論、意味も無く動機がする、顔が火照る、真冬でも足だけ布団から出して寝るなど細かな症状もあった。
そこで年齢的なこともありよくある症状として「関節痛」があると知り更年期に突入したのだと判断した。

遡ることその5年前に初めてうつ病と診断され2年間服薬治療をしたが、断薬も終わり通常運転だったはずだった。

今度は更年期かー…
確かに以前よりは怒りっぽくはなったけれども。
冗談抜きで「イライラし過ぎ!更年期じゃないの?」と言われると
「そうだよその通りだよ!」と言うほかなかった。

今思い出せばこの頃は
女性ホルモン系が停止(終わる)するという事は自分にとってなんとなく楽だった。女性は少なからず皆そう思うだろう。
関節の痛みも死ぬほどのものではない。
精神的にそこまで辛いこともない。
ほっとけばやり過ごせるものだと思っていた。
しかしそのホルモンのせいで甲状腺に異常を來し、眠っていた病も振り返した。

まだかまだか、まだ終わらないのか。
何年もそんな状態が続く。
トンネルの真っ暗闇の中で立ち止まった時、気付けば重症になっていた自分のメンタル。同時に身体も毎日悲鳴をあげていた。

合計すると13年。40代後半から始まったプレ更年期から今まで本当に長かった。
というよりまだ続いている。
「病院行けば?」という何気ない言葉にもちょっとイラつく自分がいる笑

これは誰もが経験するというわけではないけれど、個々の性格や生活習慣なども関わってきて、それぞれ皆症状が違うものなんだと色々調べていくうちに理解した。

今回更年期では?と思った彼女は子なし選択をし出産の経験はない。
親も他界し義理実家や親戚の付き合いもほとんど無く、旦那様と二人暮らし。
自身の事業を立ち上げバリバリ仕事をこなし前向きな性格。
なのに「しんどい。身体が重い。」が口癖になったという。自分としては彼女は更年期知らずだと思っていたので非常に驚いた。
身体の不調はとても辛い。
そこから精神的にまいってしまう人も多いのではないか。
私のように先にメンタルが崩壊し、そこへ更年期障害が襲ってくる例もあるだろう。
サプリや運動、様々な考え方の訓練が尽く効かず、気が付けば重症化することも。

できればこんな不調、誰だって避けたいものだ。

先日知り合いと食事することがあった。
ある店で一つ年下の後輩とばったり出会う。
久しぶりに見た彼女も色々あっただろうけれど、とても生き生きしていた。
「先輩!お元気でしたか!」
その瞬間二人の間に中学生の頃の風景が蘇る。
学生時代の先生の話や、懐かしい地元の話で盛り上がる。
すると、この13〜4年の間、極力他人と関わる事を避け見えないものと独りで闘っていた自分が突然馬鹿らしくなった。
彼女のようにごく普通に生きていきたい。

この長い間、一体私は何を残してきたのだろう‥。

普通にお酒を飲み、会話や食事を楽しみ、愚痴を少し言えばまた明日を迎えることができる。
そんな時間を楽しむ彼女のようになりたいと思った。

こうなりたいという願望が出てきただけでも
自分は少しずつ前進しているのだろう。
そしてトンネルの出口へ。

この人生、次は何したい?どの船に乗りたい?
これからは毎日自分にお伺いを立てて行きたい。
そのうち自分が一番今が幸せだと感じる日常が訪れるに違いない。






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