【ネタ感想会】センサールマン 漫才 ゴジラ
この記事は、スパンキープロダクションの芸人による「ひとつのネタに対してみんなで感想を書く」という企画に参加したものです。
今回のネタはセンサールマンの漫才『ゴジラ』で、感想を書くのが、ひこーき雲佐藤、ボーカル、単細胞、オイカゼワサダ、純情ポパイ昨今まれに見る山田、高田の7人です。
ネタ動画はこちら!
演者視点だと漫才コントをするときはコントに入る動機に悩むものだが(例「~の練習したい」←そんなこと練習したいか?と言う疑問を持たれては駄目)、これはボケ役が有無を言わさず付き合わせるという手法で乗りきっている。「声が良い」という特徴(冒頭の自己紹介で既にお客さんに印象を与えている)も相まって、コントに入ることそのものがちょっとしたボケになってて良い感じ。
ネタの題材もちょうどありそうでないところを突いていると思う。白シャツで舞台装置なしの演劇、実際にありそうやもんな。それでゴジラをやるという「題材が既にボケてる」やつ。 好き。
個々のボケはかなり分かりやすい作りなのに、そのボケを見たことがない気がする(実際にはあるかも知れないがそう思わせる)ところもいい。
コント冒頭の「そんなことわざわざ言わん」、ゴジラの鳴き声、名付け、音楽、「山に」帰る、前を向いて喋る、全部分かりやすいけど悪い意味のベタではない。気持ちいい。
あとネタに全然関係ないけど、この演劇、作・演出はポンコツやけど役者はそこそこやりよるんじゃない?笑。
ツッコミは総じて、感情を込めているのに過不足ないという、ボケの邪魔をしないことに徹している(少なすぎても邪魔ということが大いにあり得る)。譬えて言うなら文章に句読点をうつのが上手い上に句読点の形が綺麗。
お馴染みのどひゃーの前にネバーエンディングストーリーを「見たい」という、最後の最後で否定でなく肯定に転じているのもお客さんと同調していて共感笑いがあり得る。抜かりない。
あ、一番大事なこと。全体をやんわり包む「アホ感」。こいつらなにやっとんねんという。頑張りが見えないって重要だと思う(今時この考えは古いらしいが自分は荷担する)。
いい漫才を見せていただきました。
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