料理の世界料理人の歩んできた道4

引き続きよろしくお願いいたします!

入社して半年、朝食も慣れてきたころある通達が。
賄い作れ、朝晩な!
嬉しいやら悲しいやら賄い当番がいよいよ訪れたのです(笑)その頃の私は朝食、ランチの仕込み盛付け、宴会の仕込みみたいな感じで毎日の仕事が追われる毎日。
完成品の料理を作ってるのは朝食のみ、私に賄い任せたら卵料理しか作れませんけど・・・・
初回の賄いは当然卵料理ですよ、、、はい。想像通りです、怒られました。
卵料理があかんかったって言うよりは工夫とチャレンジがなかったと。
そもそも賄いの暗黙のルールみたいなのはあって、ランチの余りだったり余剰在庫を使ったり。
最初からそんな上手い事いくとは思ってなかったですがいざ人様にご飯を作るとなると、しかも目の前で実食されさらにその人達がプロの料理人。
何をしていいのかわからない(^_^;)
最初のうちは本当に地獄でした色々と(笑)
少し経つと先輩方にアドバイス頂きながらランチメニューにアレンジ加えた物や、卵料理もオムライスしてみたり、色んな物を作るようになってました。
でも毎回皆さんの顔色伺いながら、ちょっとびくびくしながらですが(笑)
でもこの賄いのお仕事が料理人としての大事な部分を養ってくれた気がします。
限られた物で作ったり、完成品にアレンジ加えたり、そして一番大事なとこ食で人を幸せにする。
賄いのお仕事には料理人として色んな大事な事が含まれていたような気がしています。
最近の料理の世界は賄い禁止のところが多いです。
若いうちのこの体験は個人的には凄く貴重で大事な経験になると思います。
このような勉強の場がなくなってきている、近年の料理の世界。なんか少し寂しい気がしますね。
ここから時期は年末へと進んでいくのですが、年末年始がまた忙しいこの業界。
まずは宴会がビックリするぐらい多い、1日15件ぐらいとかでしたかね。
レストランも忙しくなる。
クリスマスイベントにローストチキン。
まぁ目まぐるしい毎日がそこには待っていた訳で。
その中でも年末のおせち、これが一番しんどかった覚えがありますね。
通常業務が終わってから宴会場にいくと1800ぐらいの箱が並んでいて、見るだけで途方にくれちゃいますよね。
これを今から盛付けて全てが満タンになるまで帰れまてんですよ。
初年度は想像もつかなかったのでただただ単純作業の繰り返しで疲弊していく、たまに休憩はあるのですがこれが朝6時まで続く事も知らずひたすら盛付け続けるという。
いやぁ地獄でしたね、その後3時間ぐらい仮眠してまた仕事。その日の夜もまたおせち。
多分人間として、こんなに仕事してていいんやろかとか色々考えたそんな時期でもありますね。
しかもこんな無理して盛ってるおせち、半分くらいは業者さんに買わせたり親会社の取引先に無理矢理売ったり。
こんな無意味な事ないわとかって思ってましたよ(笑)
でもこれがホテルの営業スタイルな訳で、、、
年末にこんなに鍛われながら年越し迎えるとは思ってもみませんでした。

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