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名前の由来

写真の作家として活動する際、
Kino Koike や 小池貴之 を使っています。
たまにキノコイという名前を使うこともあります。

初めての人とお話しすると、しばしば、
なぜ「キノ」?と質問されます。
そんな発音の名前はあまり聞くことはないので気になるのも無理はないですし、自分自身ちょっと違和感を感じています(笑)

この名前にするきっかけは、今から20年近く前のフランス旅行でした。
学生時代、なんとなくフランス語の響きに憧れて第2外国語でフランス語を学んだ自分。人生二度目の海外一人旅としてパリへ行きました。
現地に友達がいるわけでもなく、特に目的地があるわけでもなく、食事はどこで何を食べたらよいかもわからず、ぶらぶら。

ぶらぶらが何日も続きこれはヤバイと思って取った行動は、飲み屋での情報収集 。とりあえず宿の近所のカウンターがある小さめのバーに入って同世代の人たちに聞き込みをすることにしました。しかし、まともに仏語を話すこともできない外人が簡単に話しかけることができるわけはなく、一日目は無言でビールとキールを飲んで終わり。
翌日、再度来店。店に英語が話せる人がいないことがわかったので、おすすめの観光スポットを教えてもらうカンペを作り臨み、お店の人にそれを読み上げると「キミ、昨日も来てたよね!よっしゃ、英語話せる人探してあげるよ」と言って、常連さんを紹介してくれました。アンシャンテーと言えた時の喜びは今でも覚えています(笑)
その後、他の酔っ払いも加わり、行くべき観光スポットや一人でも入れそうな美味しくて安いお店、蚤の市、カメラ屋情報、危険な場所情報など色々教えてもらいました。

話の途中、名刺を見た他の酔っ払いが「ところでキミの名前なんて読むの?」と言ってきました。「タカユキだよ」と答えると「んー、読みづらい」と言い、他の仲間達も頷く。その流れで、みんなでタカユキの新しい名前を考えよう!ということで新しい名前を考える会に。
あれこれ沢山アイディアが出てきたものの、いまいちピンと来ないというか読めないし発音ができない。貴之を無理やり音読みにして「ki no」を提案してみると「お、それいいね!」「映画の意味だから映像とか写真と相性がいい!写真家ならそれだ!」みたいな流れで「キノ」に。

キノなんて名前は聞いたことがないし、苗字みたいだし、どうだろうと悩んでいたものの、藤代冥砂さんが言っていた「男か女かわからない、あまり聞き慣れない名前の方がミステリアスで良いと彼女から言われた」という言葉を思い出し、キノを使ってみることにしました。

というわけで、よろしくお願いします。


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