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【映画履歴】『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観る

 10月はじめの三連休に京都六道の辻にある幽霊子育飴のお店「みなとや幽霊子育飴本舗」に行きました。幽霊飴の由来はみなとやさんのWebに以下のように記載されています。

 ~今は昔、慶長四年京都の江村氏妻を葬りし後、数日を経て土中に幼児の泣き声あるをもって掘り返し見れば亡くなりし妻の産みたる児にてありき、然るに其の当時夜なよな飴を買いに来る婦人ありて幼児掘り出されたる後は、来らざるなりと。 此の児八才にて僧となり修行怠らず成長の後遂に、高吊な僧になる。寛文六年三月十五日、六十八歳にて遷化し給う。されば此の家に販ける飴を誰いうとなく幽霊子育ての飴と唱え盛んに売り弘め、果ては薬飴とまでいわるゝに至る。 洵に教育の上に、衛生の上に此の家の飴ほど良き料は外になしと今に及んで京の吊物の吊高き品となれりと云う〜

 亡くなった母の魂が、わが子のために飴を届け大切な命を守りぬいたという言い伝えです。水木しげる「ゲゲゲの鬼太郎」の前日譚となる作品。
で、今日は映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観て来ました。鬼太郎誕生の設定はこの言い伝えのエピソードを元にしています。

 映画はR12指定です。物語の骨格となる部分が忌避的な内容なのでそうなっているのでしょう。映画は水木作品の根底にある戦争観をベースに鬼太郎誕生の謎を妖怪漫画という枠を超えたエンターテイメント作品に仕上げています。とても見応えのある作品です。敗戦後の日本が舞台ですが、戦争を通して人間の「業」というものを描いているところで「ゴジラ-1.0」の比ではないと思いました。

 日曜日ということもありますが、映画館は満員に近くパンフレットも完売で入手できないという状況でした。

 もう一度じっくりと観に行こうと思います。

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