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学校で好きだった教科書の話

わたしは完全に文系のようで、国語が好きで後は、副教科の音楽と美術が好きでした

学校も勉強も得意ではなかったですが、教科書を読むのは好きでした

国語の教科書で草野さんの詩「いぼ」を読んで、リズムや生命の輝きを感じたり、

高村光太郎さんの詩「ぼろぼろな駝鳥」を読んで、何と感受性の高い人だと思い、代表作「智恵子抄」を買って読んで、人を愛するということの奥深さに立ちすくみ、何度も読んで理解しようとしました(今だに謎ですが)

副教科に入るのか、道徳の教科書も好きで、
「一つの花」という話が今でも記憶に残っています

時代は戦争中で、女の子はお腹が空いていてごはんをもっと食べたいと、お母さんに頼みますが、食べるものが少ない時代です

お母さんの分を一つだけねといって、分けてあげる内に、女の子は一つだけという言葉を覚えて使います

お父さんは女の子の将来を心配しています

そして、お父さんが戦争に行く日がきます

お母さんは大切なお米でおにぎりを作ります

お父さんとお母さんと女の子で駅に行く間、女の子が「おじぎり、一つだけちょうだい」を何度か言って、駅に着く頃には全て食べてしまいます

列車の前で、女の子はまた「おじぎり、一つだけちょうだい」といいます

もうおにぎりはないので、お母さんが困っていると、女の子は泣き出してしまいます

お父さんは場所を離れると、コスモスを一輪どこからか摘んできて
「一つだけあげよう」と女の子に渡します
女の子は喜びます

お父さんは列車に乗って行ってしまいます

時が過ぎ、ミシンの音がします

お父さんはいないようです

女の子はコスモスが一面に咲いている家から出てきて、町までおつかいに行こうとしています

という物語でした

当時、小学生高学年ぐらいでしたが、すごく心に残っています

基本的に戦争ものが苦手なのですが、このお話は、静かに心に染み込んで離れませんが、嫌な気持ちはしないのです

子供頃に読むものって大切だと感じます

わたしは良い教科書で学べていたと、大人になった今になって思います

今回、noteに書くにあたって、もう一度読み返してみました

子供の頃のように、美しいばかりの話とは受け止められませんでしたが、生命ってかけがえのないものなんだって、改めて教えてくれる、素晴らしい話だと思います

最後まで読んでくれてありがとうございました

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