人材育成の難しさ

文章的にまとまりがなくグタグタになるかもしれませんが、人を育てる事って本当に難しいですよね。

教えることって非常に労力のかかることです。苦労の連続です。そして、その苦労が必ず報われるという保障はありません。苦労が報われないどころか期待を裏切られることすらあります。

私が直接関わっていることではありませんが、うちの会社のベテランのNさん。製造機械や機関設備関係を担当する技術職の方で経験豊富ですし、非常に頼りになる方です。
そんなNさんですが、自部署の後継者として目をかけて数年来教えてきていた相手(Bさん)に、まさしくその期待を裏切られるということが昨年末におきました。
Bさんは将来のリーダー候補として、Nさんから様々な教えを受け、仕事を任されてきました。ここ1〜2年はほぼ独り立ちした状態で、何かあればNさんがアドバイスをする程度でした。大抵のことは出来るようになり、周囲からも頼られやっていくうちに当然ながらBさんは自信をつけだします。そして少しずつ慢心するようになっていったのです。
当然、NさんはBさんに対して慢心を戒めようと注意しますが、それが重なるとBさんは徐々に不満を募らせていきます。こういったことが積もり積もって昨年末に2人は対立し、Bさんが仕事に来なくなり、結果辞めはしなかったもののBさんは異動することになりました。
Bさんが仕事にこなくなったことで、Nさんは部長からかなり色々と注意を受けたようです。そしてNさんはそれ以来すっかりやる気を失い、少し人間不信に陥ったのか気難しくなってしまいました。

いったい何がいけなかったのでしょうか?悪かったのはNさんの指導法でしょうか?それとも慢心してNさんのアドバイスを聞かなくなったBさんでしょうか?それとも両者?
こういうことを見ると、非常に悲しくやるせない思いになります。

私は、こうなってしまった要因の1つに、Nさんの教え手としてのエゴがあるのかと思っています。自分が正しい、自分のやり方が一番だ、こうでなくてはいけない・・・こうしたものが教え手のエゴです。
最終的に、教わる側がどうなるのかは本人の課題であり自由であります。自身がどうなるのかは教わる側の自由なのです。
しかし、教え手が熱心であればあるほど、自分のエゴを知らず知らずに押し付け、相手の自由を奪っている場合があります。そうして、教え手と教わる側の思惑や考え方、方向性が食い違い、今回のような対立が生まれるのではないでしょうか?

教育なんてぶっちゃけ問題、本人の努力と熱意次第だと思っています。やる気のない人間にどんなに叱咤激励をしてもウザがられて終わりですよね。教え手と教わる側がうまいことマッチングしていることも重要です。

それなので私は次のようなことを心がけています。

①最終的にどこまで成長できるかは本人次第。
②自分ができるのは、あくまでも支援すること。
③自分が教えることができるのは、数あるやり方の1つであり、考え方の1つ。
④過度な期待は厳禁。自分のエゴを押し付けない。
⑤相手を見定め、相手に応じたやり方をする。

結局のところ、周囲ができることはしょせんは支援程度のことなんですよね。
無論、今回の件はBさん本人にも問題があります。Nさんとの軋轢は仕方ないことかもしれませんが、初心忘れるべからずで、周囲からの痛い意見にもしっかりと耳を傾けるべきです。

今回の件は、直接関係することはないものの、自分自身が同じようなことにならないように、しっかりと自ら戒めたいと思います。


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