小学校の時にあった特殊な暗号

■オロチンギ大作戦
小学校3年生の時、ある日アスカ君に突然
「オロチンギ大作戦でもやるか?」
と言われた。
名前が物騒だったので「どういう作戦?」と聞くと、
アスカ君もわからないという。
普段から意味不明なことを言う奴だったので、こっちも特に気にせず
その時はそこで話が流れたと思う。

しかし、それからしばらくたって、違う友達からも
「オロチンギ大作戦知ってる?」と聞かれた
「もちろん!なんで知ってるの?」
「みんな知ってたよ?明日の朝礼でなんかやるんでしょ?」
「…えっ?」

友達曰く内容まではわからないらしいが、
先ほど話をしたアスカ君達が関わっているらしいということだった

今考えると、ただの小学生が架空の作戦をでっちあげている、
かわいい話で片付けてしまうんだろうなと思うけど
当時の気持ちは、友達に自分だけ置いていかれた気持ちのほうが強く、
オロチンギ大作戦に早く追いつかなきゃ…!
なんで…なんで…僕だけじゃないんだ…!
そんな気持でいっぱいだった


「オレにも教えろよ、オロチンギのこと」
アスカ君に早速聞く

「いや、オレもわからないんだよ」
わからないわけがない
「最初、適当にいってたら、いつのまにか変な感じで広がって」
アスカ君はその時、へらへらしていた

今考えると、自分の何気ない嘘が、大げさになっちゃって、やべー
みたいな感じで笑ってるんだな、微笑ましいなで終わると話だと思うけど、

当時の気持ちはオレを完全に出し抜こうとしている
オレは、これからイジメられるんだ
オロチンギ大作戦…
もしかしたら、これは、オレ?
オレ…へ…の?


「いや、ほんとほんと、っていうかどうしたの?怒ってるの?」
「なんでオレに教えないんだよ!?なっ!?」
唇がわなわな震えているのが分かった
と同時に伝わる、頬を流れる大量の涙…

「知らんって!」
「オロチンギ大作戦のこと、教えてくれなかっただろ!!!!」
地団駄を踏み、膝からくずれ、地面を叩く
くやしかった

大きめの石を掴み取る
「えっ!やめろ!!!!」


怒りにまかせて…………

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