今日の覚書~フィブラストスプレー1本はどのくらい使えるか。

先日とある患者に日付を開けずフィブラストスプレーの処方があり、ちょっと使いすぎでは?となって情報収集。

フィブラストスプレー(トラフェルミン)は褥瘡及び皮膚潰瘍の治療薬。血管の新生を促し、肉芽形成を促進して潰瘍を治す。
添付文書上、用法用量は以下。

添付溶解液1mL当たりトラフェルミン(遺伝子組換え)として100μgを用時溶解し、潰瘍面を清拭後、本剤専用の噴霧器を用い、1日1回、潰瘍の最大径が 6cm以内の場合は、潰瘍面から約5cm離して5噴霧(トラフェルミン(遺伝子組換 え)として30μg)する。潰瘍の最大径が6cmを超える場合は、薬剤が同一潰瘍面に5噴霧されるよう、潰瘍面から約5cm 離して同様の操作を繰り返す。

ということは、1日1回5噴霧で済む場合、うちの採用のフィブラストスプレー500(1本あたりトラフェルミン500μg含有)は、500÷30≒16.7日。
だけど溶解後の使用期限は14日間だから、まあ1瓶2週間と考えればいいか。

が、件の患者は前回処方から4日で再処方。
なので、創が大きいか複数か(あるいはよくわからなくてたくさん使ってるか)あたりがうかがわれる。

詳しく聴取すると、どうやら長径が10cm程度の創が2ヶ所あるらしい。
ということは創1つあたり1日10噴霧×2ヶ所で20噴霧。
1日120μg使用≒4.2日と、妥当なペースと確認できた。

因みにフィブラストスプレーはそこそこ高額で薬価は1瓶8,176.50円。
このペースのままだと1ヶ月に8瓶=65,412円。
3割負担でも約2万。1割負担でも約6,500円。

どうも前医の指示をそのまま継続してるようなので、週明けにも実際の創の具合を確認してみる予定。

<参考資料>フィブラストスプレー情報サイト 医療従事者向け 科研製薬株式会社

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