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男女間の時差。

クリスマスにいい思い出がほとんどない49歳です。

某男性歌手の歌にこんな感じのものがある。

時はクリスマス。

男は空港の駐車場に車を停めて、
飛び立つ飛行機をみている。

N.Y行きの最終便だ。

それには別れた彼女が乗っている。

もしも自分が行くなよと言っていたなら、
今頃は一緒に東京に戻って行っていただろう。

でもそれを言えずに飛行機を見送っている。

彼女の方は飛行機の中で考えている。

しばらく妹の住むN.Yへ行こうと思う。

もう寂しくて東京には住めない。

そんな彼女の乗る飛行機を男は渡そうと用意した指輪を握りしめながら見送っている。
今年は寂しいクリスマスになると…

そんな歌だ。

最悪だ。

何が最悪って彼は今年だけ寂しいクリスマスだが、きっと彼女は何年か淋しいクリスマスを送ってきたはずだ。

年齢がいくつかの設定かわからないが、
彼女は仕事を辞め、住まいも捨ててN.Yに行ったのだ。

只事じゃない。

辞職願を出し、家を片付け、VISAをとっている。
妹がいるN.Y。彼女自身も英語が堪能なのかもしれない。ふらっと行ってしばらく過ごせる街じゃない。
ラーメン2杯で6000円の街。
それがN.Y。

もしかしたら就活もしていたかもしれないし、
渡米にあたり再度語学のレッスンも受けたかもしれない。

その間男はどうだ。
指輪を買っただけなのか?
長年の寂しさを、指輪でチャラに?
海にでも捨ててこい。

彼は行くなと言ったら彼女はきっと一緒に戻ったはずだ。と思っているがどうだろう。

そこまでの労力を彼女は捨てるだろうか?
きっと彼は変わらないタイプだ。
そこまで準備したからには強い覚悟が彼女にはあるだろう。

甘いぞ!男!

N.Yは物価も高いし治安もよくない。
移民が働くには才能と運と努力が必要な街。

そんな街できっと彼女は次の年のクリスマス、あのアメリカ人が好きなハッピークリスマスみたいな文字のついたヘンテコメガネをかけて過ごすことだろう。

そうであって欲しい。
鼻メガネでもいい。

そして男は来年のクリスマスにも飛行場の駐車場で思い出に浸っていることだろう。

だからはやく指輪は海にでも捨ててこいって。
女の恋は上書きだぞ。

そして準備するのは指輪じゃなくて、
君自身が読む人間関係をよくする本みたいなやつだぞ。

浜田省吾のmidnight flightを聞いての感想でした。






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