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辿り着いた。

お味噌汁の作り方を学んだのは、たしか小学校の家庭科の授業だったかもしれない。
その後は、母から教わったような気がする。

昆布、いりこ、鰹節などで出汁をとり、その後それらを鍋から取り除き、出汁に好きな具材を入れて、味噌を濾して完成となり、濾した後の味噌は捨てる。

わたしはもう何十年もそのやり方でお味噌汁を作ってきた。それが普通だと思って疑いもなくそれをやり続けてきた。

ところが最近、全部捨てなくてもお味噌汁の具材として食べてもいいんじゃない?と、なんとなく思った日があって、最初はいりこから残してみた。

なんの問題もなく、いりこはお味噌汁の中で美味しい具材となってくれていた。小魚も食べれてかなりいい。普段なかなか小魚なんて積極的に口にする事はない。
カルシウムは牛乳より、小魚や野菜から摂りたいわたしには最高の食材となる。

次に、鰹節も出汁を取った後、具材としてお味噌汁の中に残す事にした。
美味しい。。鰹節のもしゃもしゃとした食べづらそうな食感もない。しかも鰹節は発酵食品だ。

そして次はお味噌。
お味噌は濾さずに出汁の中に適量を入れて、ぐるぐると溶けるまで混ぜる事にした。なんの問題もない。具材となって大豆や麦や米などが上手く調和している。しかも、濾したお味噌より10倍くらい美味しい。

最後に試したのが昆布だった。
出汁を取る昆布は平べったくて四角形でなければならない、という固定観念を捨てた。まず一回の出汁を取る分の昆布をキッチンばさみで切って(これがだいたい四角形)、それをさらに細く切って(千切り)出汁を取るようにした。もちろん、出汁を取った後もお味噌汁の具材となる。
お味噌汁の具材となった昆布は柔らかく、かすかに旨味も感じられる。

そして辿り着いたのが、
出汁を取る昆布、いりこ、鰹節はそのままお味噌汁の具材にし、お味噌は濾さない事、その作り方で作るお味噌汁が今まで作ってきたお味噌汁と比べ物にならないほど美味しいという結果だった。

身体にも良いものばかりだし、手間も省かれてゴミすら出ない。
そして何より美味しいお味噌汁ができる。


どうして今までこんな事に気づかなかったのだろう。出汁とする具材は出汁を取った後は鍋から出す、お味噌は濾すという常識に捉われ過ぎていた。

固定観念というものは、恐ろしい。

さて、今日も美味しいお味噌汁を食べよう。

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