見出し画像

FFXIV エオルゼア大学/西洋哲学「ぼくとアウフヘーベンしない?」Key Okonogi

 リアルJOBが哲学者というKei Okonogi(@KEI24088505)さんを迎え、『エオルゼア大学』で「西洋哲学」の講義が行われた。

 ざっくりいうと、「哲学者なんて儲からない!けどぼくは毎年、年末なるとパリに行くじぇ」とかいっちゃう存在論が専門のララフェルです。トーク序盤からタイピングがむちゃくちゃ速くていつ息切れするかみてたんだけどずっとしゃべってたので、誰かがバフをかけ続けていたかスキルスピードのステータスが異常に高い装備を着ていたか体内で神速魔をつくれるひとなんじゃないかとおもう。

※モホークさん主催『BARもも肉』で召喚された光のお坊さん記事はこちら

 個人的におもしろかったところをメモっていこう。

 「自然哲学の時代。人々は、あらゆることを<神のしわざ>でかたづけていた。いわゆる神話。雷が落ちるのはラムウが怒ったから。雨が降るのはリヴァイアサンが泣いているから。けれど、あるとき、おやおや?神ってめっちゃ人間に似てるやん。浮気で怒るとかうちの奥さんみたい……なんて疑問を持つひとが登場した。これにより、あらゆることを神話で説明するという理屈は、人々から受け入れられなくなってしまった。こうやって<みずから疑問を提出し考えるヒト>をフィロソフィアと呼んだ。知恵を愛する者、という意味。当時の人々は世界ってナニでできているか?に関心を寄せていて、自然を対象に考察していたため自然哲学者という限定的な呼ばれかたをした」

 「古代ギリシアの都市、アテナイ(資料3)。社会奴隷制の時代であり、労働は異民族の仕事だった。ここでは人間と社会が関心の的。なお、その頃ぼくらの先祖はというと、道に落ちているドングリを食べていた(それくらいちがいがある)。アテナイでは民主主義が発展したものの、まだ幼稚で、近所の市民集会や裁判が政治の中心だった。多数決による裁判だったので、口達者であることが大事だった。技術を教える職業が大流行したほど。それがソフィストといって<学のあるヒト>という意味。大切なのは話術であり賛成と反対どっちのサイドでも勝てる!と。イメージでいうと……」

 リーガル・ハイ(LEGAL HIGH)』2012年~フジテレビ系ドラマ。訴訟で負け知らずの敏腕弁護士が登場する。主演は堺雅人。

 「古美門研介(こみかど けんすけ)は、まさしくソフィスト。アテナイの至るところに彼のようなひとがいてカオスだった。当時の有名ソフィストはプロタゴラスで、一度の講義で軍艦2隻ぶんの報酬をもらっていたらしい。そして、それに立ち向かったのが、今でいう2ちゃんねらー(5ちゃん?)のような行動をしていたソクラテス

 リムサロミンサみたいにひとが大勢集まるところに立っては、道行くひと片っ端から議論していた。公開討論場、演説会場などにも出没。ばかのマネをするのが滅法うまくて、どうしてぇ?分からん。教えてくれぇという攻撃が彼の必殺技だった。とどめは、フムフムつまりあなたは何も知らないのですね!と、民衆が集まっているところで言うこと。

 口八丁なソフィストがはびこる世の中に危機感を抱いていたようす。なので、言いくるめられてしまうみんなに、じぶんで考える機会を与えるためにそうしていた。ただ、出すぎた杭は打たれてしまう。若者を堕落させ神を認めないという判で、死刑宣告をされる。この多数決は僅差だった。そこで、罪を軽くしようと2人の友人が現れた。あの手この手を使い、アテナイ追放だけで済みそうだったのに、だが断る。わたしは死刑になったのではない。死刑を勝ち取ったのだ。といって死刑を選ぶ」

↑↑ これは学者の妖精さんなのでちがうけど(ミニオンのモルフォがうまく撮れなかった)、胡蝶の夢』(荘子)を知っているか?という話に……。ゲーム好きのヒカセンで『女神異聞録ペルソナ』(アトラス/PlayStation)をプレイ済みならオープニングムービーで(飛ばさなければ)しょっちゅうみれたシーンを覚えているかもしれない。

 「蝶がわたしなのか、わたしが蝶なのか」というやつ。ケイさんいわく、夢のなかでじぶんが一匹の蝶になっていた。ひらひら飛んでいるとハッと目がさめる。そして今、人間の格好をしているじぶんは、蝶になった夢をみていたのか?それとも、蝶がみている夢なのか。……これに対してデカルトが疑う。そして「ずっと疑っているわたしがいる」と気づく。だから「わたしは存在している。我思う、ゆえに我あり」、じぶんの存在はまちがいない。