コント「理想的なカレシ」

『東京で考え中』主催<ネタ帳グランプリ>応募作品

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女「そういう季節になったよねー」(まぶしそうな顔で)
男「おっと突然くるやつだ。どういう?」
女「出会いたいじゃん、いつだって」
男「季節、関係ある?」
女「もうね、端から端まで出会いたい」(客席の右から左まで指しながら)
男「誰でもいいってこと?(客席を眺めつつ)かなりバラエティ豊富そうだけど」
女「性癖、カテゴライズ、そういうの忘れてみましょう」
男「んー、椎名林檎ふう。終わりにはどうせ独りなんじゃないのそれ」
女「バッチこーい!来るもの拒まず!」(手をひろげて)
男「そこ飛び込みたくないなあ」
女「でもね、1つだけ条件があるの」
男「来るもの拒まずって言ったじゃんさっき」
女(男をじーっと見つめる)
男「はいはい訊きますよ。なんですか、条件って」
女「オンゲをしているかどうか、よ!」
男「えっ、オンラインゲーム...…のことですか?」
女「そう!わたしにとって理想的なカレシを教えてあげるわ」
男「ゲームしてればいいならその条件、軽そうですね」
女「いくわよ」
男「やるんですね」

コント『理想的な結婚相手』(ナレーションの声)
女「アプリで出会った彼、わたしがだした唯一の条件をクリアしていたわ。実は、そういうひとってはじめて。あっ、彼が来たわ」
男「ごめーん、待った?」
女「平気だよ!だって今日、日曜だもんね」
男「え、休みの日に遅れちゃったのに怒らないの?」
女「もちろんよ~、だって……、ピラミッド」(鋭い視線で)
男「ん??」
女「ピラミッド、行ってたんでしょ」
男「えっ……ぴらみ……?」
女「分かるわーっ、わたしも週の課題はリセット日がきたらすぐ終わらせにいくほうなの」
男『(心の声)やばい、はじまったぞ』
女「アクセサリーが強いひと、好き」(うっとりした顔で)
男『(心の声)なんの話か分からないなんて今さら言えない』
女「コツコツ手を抜かず装備を揃える性格、たまらないわぁ~っ」
男『(心の声)分からねえーっ、でも、かわいい~っ」
女「これ見て」(黒猫のイラスト付きの服をみせる)
男「めっちゃおしゃれじゃーん!」
女「分かる?おしゃれの神様、バステトよ!ピラミッドでいち早く完成したアクセにちなんで買っちゃったの、くくっ」
男『(心の声)分からねえーっ、でも、、、かわいい~っ』

※コントを中断して対話形式に戻る

女「ほらね?」
男「いやほらねじゃないよ、今のが理想?」
女「完璧」
男「お客さん置いてけぼりじゃないですか」
女「甘いわね!わたし今日、見つけちゃったわ。理想のカレシ」
男「えっ……まさかぼく?(少しうれしそうに)」
女「なんのゲームか分かってにやついていた……そこのあなたよ!」(客席に向かってピストルを撃つようなしぐさ)


メモ:セリフの部分のみ1000字以内になるようにしています。