28年ぶりのPleasure

この記事はB'zのLive Gymについてのネタバレを含みます。

私が中高時代に夢中になったのは
トムクルーズ
ジョニーデップ
B'zの稲葉さん
この三大巨頭は困ったことにまだ現役だ
いつ衰えるのか不思議でしかない

稲葉さんとの出会いは今は亡き8cmCDのジャケットだった
友達がめちゃくちゃカッコいいと見せてくれてまさかの一目惚れ
確かLady Navigationだったと思う
ノーブルでハンサム ドストライクの風貌に狂ったようにCDを借りに行った
そして歌詞にも音楽にもハマった

当時思春期特有の刹那感と絶望の狭間にいた私をちゃんと引き戻してくれた
やるせなさを否定することなく、受け入れてくれて、それでいて真っ当な道に戻してくれたというか
B'zの音楽なしに語れない青春期だった

当時人気アーティストのチケットのライブは電話で予約する時代
ファンクラブ代金が厳しい中高生にとってはぴあへの連打が戦うフィールドだった
当然Live Gymのチケットなんて夢のまた夢

そんな中同じくB'zガチオタの友人が
「機材解放席が出るらしい」
ということで二人で朝からスタジアムで並んだ
買えるか全く保証もなかったが8時間くらい炎天下で待った甲斐あり無事に入場

それがBuzzだった
もう一曲目のBlowin’で昇天だった
思えばB'zの歌詞で英単語のスペルを覚えていた我々
並んでいる間は妄想トークが止まらなかったのに、実際目にしたら圧倒されて言葉を失った

そして我々はあのLove Phantomを目撃する
待って欲しい 私はトムクルーズオタでもある
インタビューウィズヴァンパイアで感情移入しすぎて気を失ったのに
あれ、稲葉さんにやらせちゃう?息の根止めに来た?え?飛んだ?
完全に思考停止状態になり、その後ねがいでマラカス振ってでてきた稲葉さんに絶句

あんなにキャイキャイ言ってたのに私達の初Live Gym帰りは無言だった
胸がいっぱいだと言葉を失う
咀嚼が追いつくのに時間がかかる
堰を切ったように話し出したのはそれから3日後だった

そんな衝撃的なB'z初ライブから28年
B'zとの関係も紆余曲折あった
好きだけどなんとなく表だって言えない時期
なんだか曲調が変わってしまったなと感じ距離を置いていた時期
自分のライフスタイルの変化に合わせ敢えて距離を置いていた時期
でも落ち込むとこっそり聞いていた

そんなモヤモヤを全部コロナが吹き飛ばした
ステイホームのためMV無料解放というニュースが、やっぱりB'zが最高だということを胸を張って言えるキッカケとなった

私はグッズは要らない ライブのお2人が至高なのでファンクラブには入ってない
そのためライブのチケットが取りづらい
色々なライフイベントから解放された去年
結局チケットが取れず、ライブビューイングだった それは今神対応と言われているHighway Xの千秋楽だった

来年はPleasureだから絶対ライブに行きたい
スケジュールをカレンダーに入れ、マルチデバイスで予約に臨んだ
今度は娘と一緒に

Buzzの頃の私には想像だにしなかっただろう
B'zがまだ現役でむしろ進化していて
私が結婚して娘が母校に通い
娘と一緒にライブ参戦しているなんて

“いつの間にかこの街に丸めこまれたのは誰?
もし生まれ変わったらなんて目を輝かせて言ってたくない”

この歌詞に胸を抉られて30年
ライブ初体験の娘を見ながら
あの時絶望しなくてよかった
こんな未来があった
色々あったけど頑張ったから今がある
そう思って泣きそうになった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?