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LITTLE GODZILLA_今の幼稚園や保育園で学べることと学べないこと

2020年、僕の息子は4歳になります。この春には「くるみ組さん」から「かりん組さん」になることでランボルギーニになれると期待している息子は、保育園に通い出して3年程経過しました。
遺伝子検査を受検する方には「これから保育園や幼稚園に通いだすから」という人も多く、“託児”の需要は高まり続けています。しかし、託児といえば保育園、少し教育重視ならば幼稚園というくらいの認知が定着し過ぎていて、親のとりあえず感が滲み出ています。今回は、新しい時代に大人になる子どもたちにとって保育園や幼稚園で過ごす日々がどのような影響を与えるのかを整理していきたいと思います。


○ まずは、これからの時代を生きる子どもたちに必要な能力を定義

ポートフォリオマネジメント
次世代では、ほぼ全ての人が百姓になると言われています。一つの職業に一生定着するということは無く同時に複数の職や肩書きを所有し、オフィスで働くこともあれば自宅やカフェでも働く人が少しづつ増えています。僕自身、遺伝子検査の会社を経営しながら、グラフィックデザインが好きなのでデザインツールを使いながら印刷物のデザインをしていてそれが仕事になる時もあります。また、趣味がバスフィッシングなのですが、2020年から仕事として活動していくことも考えています。このように、経営者をしながら研究をしたりアート活動をしたり、次の日には登山家として山を登ったするそんなライフスタイルが当たり前になり生活の糧になるでしょう。ここで言う“ポートフォリオマネジメント”とは、このように自分の職種や経歴を計画して実行してくしていくことです。そして、その能力こそが次世代の子どもたちには重要なんだと思います。

僕の幼児期(30年弱前)は保育園を転々としていましたが、どの保育園でも人クラス10〜20人程度園児がいてそれに対して先生が1〜2名という構図でした。朝、親に送られて登園し「先生おはようございます、皆さんおはようございます」という合唱から始まります。
今、自身が親になり4歳になる息子を保育園に送り届けていますが、やはりこの流れは変わりません。水筒やランチョンマットなどを指定の場所に置いていると、流れてくるパプリカの音に合わせて皆が踊り出し「先生おはようございます…」と始まります。1週間を通してみると、月曜日には体操、水曜日はリトミック、金曜日は英語など毎日毎時やることがルーティン化されています。
このような園での生活は、一人一人の個別行動よりも、集団行動が最優先されます。そして個性よりも協調性が育まれます。僕たちが園児の時を思い返してみてください。20人程度の園児の中で1〜2人、集団に加わろうとしない子が必ずと言って良いほどいたと思います。整列せず挨拶もせず歌も歌わずカーテンに包まってるような子です。先生はため息を吐きながら、仕方なくその子を抜きにして1日のスケジュールを進めていくでしょう。30年よりも昔から変わらないこのスタイルは、園児たち全員に対して均等で標準化された教育を与えます。これが不必要だとは思いませんが、次世代に必要なポートフォリオマネジメントは、子どもに対して個別にカスタマイズされた教育の方が相性が良いです。よって、今の保育園や幼稚園でのポートフォリオマネジメントは難しく、ルールの枠内という条件付きの個性が育まれ、それ以上に「みんな」と歩幅を合わせる協調性が磨かれていくことでしょう。そして、歩幅を合わせる先生に従順な子が「良い子」で、話を乱す子が「悪い子」という善悪が形成されていきます。


○ 子どものポートフォリオマネジメントを実行していくために最適な環境

家庭教師やベビーシッターは、ポートフォリオマネジメントに最適な環境です。日本ではまだまだ利用数は少ないと思いますが、幼児向けの家庭教師やベビーシッターは気軽に利用できるようになってきています。

“集団でのスキルアップ”はどうしても周りに合わせないといけない空気が生まれます。

もし、保育園や幼稚園などに普段通っているのであれば、それ以外の時間は、1対1の空間で子どもが好きなことをとことん突き詰める環境をお勧めします。その方が、ポートフォリオマネジメントの実行には最適です。好きなことに没頭する時間は、モンテッソーリ教育においても大切にされていることです。


子どものポートフォリオマネジメントを実行していく場合に必要な親の能力は?

金融的投資能力
子育てや教育していく過程の中で子どもへの“投資”は多かれ少なかれ必須です。経済的に裕福な家庭ではありとあらゆる物や体験を与えることができるかもしれませんが、ここで大切なことは、たくさん稼いで子どもに投資しましょうと言う意味ではありません。日本では子どもたちの多くは、保育園、幼稚園に通います。入園の時期は様々ですが、夫婦共働きや核家族化などの社会的影響が後押しして「託児」の需要は高まり続けています。その中で、1週間、1日、1時間、1分を大切に考えて投資していくことが重要です。

先日、“キッズライン”というベビーシッターや家事代行をマッチングしてくれるアプリで、その時間内は英語で対応してくれるベビーシッターを初めて依頼をしました。その時の料金はこんな感じです。↓

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上記、5,152円は3時間のサポート料金。1時間あたりに換算すると1,717円。
幼稚園児の習い事などが1回1〜2時間で週4回のサイクルで7,000円程度の月謝が平均だとすれば、1時間あたり900〜1,750円。
習い事は集団で同じ時間を共有する形式もあるので月謝の下げ幅がありますが、ベビーシッターの料金と比較しても差異は少なく、むしろ時間によるコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

▽ベビーシッターなら
・家まで来てくれるので送り迎え不要
・子どもに対して100%時間をかけてくれる
・まとめて3時間でもサポートしてくれる


▽ベビーシッターに拒否反応があるときの裏ワザ

あえて延長保育
ベビーシッターと同じような投資で近い効果を発揮してくれる裏ワザがあります。保育園に通っている園児のみ可能なのですが、それは「延長保育」です。月に2〜3回程度、あえて保育時間を、延長申請して遅めの時間に迎えに行ってあげてください。
保育園では「お迎え」が基本なので早ければ16時ごろから園児たちは親に迎えに来てもらい帰り出しますよね。18:00を過ぎる頃には園児数は減り、普段与えられている環境(おもちゃや絵本、先生とのコミュニケーション)を優先的に使えるようになります。この時間はベビーシッターによる「個」の時間に類似していて、これからの子どもたちポートフォリオマネジメントに必要な能力が磨かれる貴重なひと時です。普段から預けている環境なので安心感は大きいですし、延長保育料はかかってしまいますが、ベビーシッターや習い事に置き換わると解釈できれば経済的ストレスも軽減されます。「早く迎えに行ってあげないと!」と思うのが親の性ですが、それは親が寂しいだけかもしれません。もちろん頻繁に延長してしまうと先生たちの負担も大きくなってしまいますので、子どもたちが集中できる時間づくりの最初の一歩としてチャレンジしてみるのも良いかもしれません。


○ 遺伝子による協調性の研究

▽ 今、協調性を測る遺伝子検査をママたちが活用し始めている
今回は、子どもたちに必要な能力として「ポートフォリオマネジメント」を紹介しました。それに必要なのは集団行動ではなく、個人が集中して没頭する時間が大切で、保育園や幼稚園、集団での習い事にはその時間を確保することが難しいため、ベビーシッターや延長保育という時間への投資を推奨させて頂きました。では、そもそも集団行動の得意な子どもと個人行動が得意な子どもどちらが多いのでしょうか?そして、いったい我が子はどれくらい協調性があり主体性があるのか?そんな素朴な疑問を解いてくれるような研究が発表されています。
この研究は遺伝子検査でヒトの「協調性」を分析したもので、協調性には後天的な環境だけでは支配できない先天的な素質があることが分かりました。ここにある協調性の定義は以下です。

・信頼性
・実直さ
・利他性
・優しさ
・応諾
・慎み深さ

とても素晴らしい人格のように思える定義ですが、今回のテーマである「ポートフォリオマネジメント」との親和性を考えると少し距離を置いて見つめる方がスマートです。協調性のないヒト=主体性があり個人の時間を大切にできるかもしれないからです。とは言え、保育園や幼稚園でお友達との関係が上手く構築されていないと心配性な僕たちの心は落ち着かず、いてもたってもいられないでしょう。だからこそ、子どもの先天的な性格は、協調性と主体性のどちらに偏っているのかを調べてみることで、日々の観察力が高まり、どれくらい集団行動をさせて、どれくらい個人の時間を与えるのかを考えてみる。そんな用途で協調性の遺伝子検査が、少しずつ活用されています。


参考:「平成28年度(2016年度)子どもの学習費調査
参考:「日本再興戦略 落合陽一」
参考: Genome-wide association study of personality traits in the long life family study.
Your Friends Know How Long You Will LiveA 75-Year Study of Peer-Rated Personality Traits
『日本版NEO-PI-R, NEO-FFI使用マニュアル』
参考: https://kidsline.me/corp/
協調性遺伝子検査対象SNP:rs2701448


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