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久々に攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXを見た

ただの感想文。

最近のコロナ禍でいろいろみんな嫌になって、ネガティブなツイート多いしコロナ警察やらなんやら出てきてしまっているしな今日このごろ。

だったらテレビも見ない、SNSも見ない、外にも行かずに家でデスノートのニアがやっていた真っ白なジグソーパズルでもして籠もっていればいいのに、と考えていた。

そういえば「目を閉じ耳を塞ぎ、口をつぐんで孤独に暮らせ」ってセリフあったような。

そうだ攻殻機動隊を見よう。

深夜放送を録画したものがあったよなーと思って探して視聴。
2004年か、、16年前。懐かしい。
まだファイルフォーマットがDivXだしアナログテレビの4:3だし。
時代を感じる。

このお話はサリンジャーの作品である「ライ麦畑でつかまえて」を中心に短編集から笑い男を引用していたりと、とても面白い作。
秘密の金魚もライ麦畑でつかまえての作中で兄のD・Bが書いた短編集として登場する。
他にも「未成熟な人間の特徴は、理想のために高貴な死を選ぼうとする点にある。それに対して成熟な人間の特徴は、理想のために卑小な生を選ぼうとする点にある」とか。
笑い男本人は自ら笑い男であると名乗ったことはなく、周囲が勝手にそう名付けただけなんだけど、本人がそれをなかなか面白い冗談ですよねみたいに言っていてその辺りも良かった。

この攻殻機動隊のアニメによってサリンジャーは少しだけ有名になって、笑い男アイコンの周囲をくるくる回っているI'd pretend I was one of those deaf-mutesもちょっとだけ有名になった。

ライ麦畑でつかまえても改めて読んでみたが、僕にはいまいち理解することができなくて感動とか感涙とかそういう気持ちにはなれなかった。
若い時にはそういうこともあるよねー、くらい。

ただホールデン君は自分をとりまく何もかもが嫌になって目を閉じ耳を塞ぎ、、、したかったのだと思われるけどSACの笑い男は若者にありがちな正義感からで、一時は失敗してそのまま目を閉じ耳を塞ぎ、になったんだけどまた再登場した、というのがSACのお話か。
若さゆえに引き起こされたという点においては根っこは一緒と見ることもできるのかも。

ちなみにトグサが持っていた単行本は白水Uブックスの野崎孝訳ように見えたけど、野崎孝訳でも村上春樹訳でも「目を閉じ耳を塞ぎ、口をつぐんで孤独に暮らす」とはなっておらずこれは訳そのままだと放送できないのと、こちらの方が詩的で使いやすかったのでは、と想像。


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