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5/8~5/10 「一日目、ぼっち謳歌のすゝめ」


5/8 月

AM 6:00前、連勤から解放された僕はバイト先の人達と細やかに宴を上げるため、すしざんまいへ行きました。
今見ているドラマの中で「日曜の夜ぐらいは…」という作品があるんですけど、そこでは主人公が二人暮らししている母親と煮詰まった時、コンビニで一番高いアイスを食べるのですが、それと似たような感覚がありました。
シマアジや、サーモン、カニみそにカルフォルニアロールと頬張り、ビールを飲んでいると、何となく「まだ僕は大丈夫だ」と思えるから不思議です。あと、カルフォルニアロールって、なんでカルフォルニアロールって名付けられたのかも不思議です。

連休の開幕として最高のスタートを切った僕は、家に帰っても、三連休に期待を寄せるあまり眠れなく、仕方ないのでアニメを見たりして、昼前には電車へ乗り込んでいました。
向かうのは、お台場。目的は、海浜公園でひと時を過ごす人々をスナップすることです。
依然として、脳は覚醒状態を保っていて、ゆりかもめから見える港の景色を幼い子供のように見つめていると、PM1:00過ぎあたりにお台場海浜公園前駅に着きました。
そして僕は思いました。

「ここ、本当にお台場か……!?」

東京という土地は、たとえ世間がいくらブルーマンデーと表せども、昼過ぎになれば自然と人混みはあちらこちらに生まれるものです。
だけど、まるでゴーストタウン。

いや、ここは観光地のはずだ。
そんなはずがない。
まさか、、、
みんなGW明けで屍になっちゃたのか……?

想像と現実のギャップを抱きつつ、アイアムレジェンド(映画自体は見ていない)になった気分で僕はまず、昼食を求め放浪の旅を始めました。

約5分の放浪の旅の末、結局、僕は真新しい店に入る気も、お洒落なランチを取る気もなかったので、サイゼリヤへ入ります。
皆さんは、サイゼリヤに入った時、いつものコースってありますか?
ちなみに僕は、カルボナーラとソーセージピザです。
(ピザは切り分けずに折り畳み、アメリカ男みたいに食べるのがお気に入りです。)
ですが、この日は睡眠不足特有の気持ち悪さのせいで食欲がなかったため、ミラノ風ドリアだけを注文しました。
ゆっくりと食べ終えて会計に向かうと店員さんが値段を告げてくれます。
「ミラノ風ドリアで300円です」
金額は間違いなく合っています。でも僕は訊き返してしまいそうになりました。
そう、300円。安すぎない?
え、本当にほんとに300円だよね?
なんか、悪いことしてないよね?
昼食が300円で済むことある?
コンビニのドリアでもそれ以上するのに?
会計を終え、金額が印字されたレシートを見つめていても未だにどこか信じられません。改めてサイゼの安さに驚きです。
今度はいっぱい食べるからね、待っててね。

腹ごしらえも済んだので、僕は目的地である海浜公園へ向かいます。着いてすぐ思ったのは、ここもいないじゃんでした。
ポートレートと違い、スナップには特定の被写体がいないため、確実性はありません。
それにソナーもないため、魚群ならぬ、人の群れの位置も特定できません。
ですが、ここで肩を落としても仕方ありません。
なので、僕は孫と一緒に水切りを楽しむ老夫婦だけを撮り収め、己の嗅覚だよりで隣接するショッピングモールのあたりを徘徊することにしました。
対象を人から建物や景色に広げカメラを向け続けると、閑散としたお台場だからこその魅力が段々と分かってきました。

お台場の道路って、楽しい。

意外と色鮮やか。

星野源さんの不思議、米津玄師さんのLADYのMVに出てくるような、無骨だけど都会的な車道。そんな印象がお台場の道路にはあるような気がして、改めて生物ではなく、静物を撮る魅力を実感し、気付けば2時間、僕は撮り続けていました。

ふと、集中力が途切れてショッピングモール内に入ると目に着いたのは映画館で、僕は無人チケットカウンターの前に立っていました。そしてなんとなく、今日の上映スケジュールを眺めていると……

現時刻16:15分。
ガーディアンズ・オブザ・ギャラクシー3開始時刻16:20分。

買っちゃいましたよね。
内容は僕もマーベルファンの端くれなので、ネタバレは一切したくありません。でも、これだけは書いておきます。

「ガーディアンズを見続けてきて、本当によかった」

ジェームズ・ガン。あなたがこの世に生まれてきてくれて本当によかった。そう思えるほどのクオリティと興奮、そして溢れんばかりのユーモアが詰め込まれていて、とにかく最高でした。

建物の外に出ると、PM6時過ぎでした。
西日がレインボーブリッジに当たり、夕焼けとビルの陰影のコントラストが綺麗でした。所謂、マジックアワーってやつです。
映画見終えたし、今日はもうこの感動だけでいいやと思っていたのですが、そうなってくると、どうにも欲が疼いてデジタル一眼を片手にまた徘徊開始。
すると、やはりきれいな夕焼けだからか、浜にもちらほらと人影が見えていて、僕はスナイパーが如く、建物の上から人々の営みを見つめ、撮り収め続けていきます。
夕焼けの浜辺ではしゃぐ高校生の男女はもう、エモーショナルでしかなく、隣接するカフェでテイクアウトして、近くの階段に座って二人でコーヒーを飲んでいるブロンドの外人お姉さんはお洒落でしかありません。

ああ、これだ。
私は、まさにこの瞬間を、このときめきを、待っていたのだよ。

差し込んだマイクロSDに、切り取った景色が記憶される度、興奮が増していき、建物を出てから再び二時間弱、僕はカメラで撮り続けてしまいました。

この日は、当初思い描いていた予定通りには全く進まず、偶然に振り回されっぱなしでした。
でも、きっと、これが「一人きりの休日の良さ」なのだろうと、帰りの電車でガーディアンズ・オブザ・ギャラクシーの最新版プレイリストを聴きながら僕は思いました。

ちなみに、Instagramで写真載せているので、興味のある方はどうぞ


5/9 火につづきます


今回のミックステープ内に収録曲の中で一番よかったやつ。

1曲目のDog Days Are Overです。
この曲が流れるシーンほんと、好き。









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