思い通りにいかないのなら

思い通りにいかないのなら、死んじまいたいなー
と、思うことが結構あります


あの人と上手くいかないのなら

今日やる気が出ないのなら

この気持ちが伝わらないのなら

忘れ物をして怒られるのなら

いなくなってしまうのなら


だって思い通りにいかないのは辛いからさー
と、ボヤいています
どうもがいたって決まってる事だから、どんなに苦しんだって泣いたって無駄なんだから、と
そんなことが分からない子どもでもなくなってしまいました
だったらまあいいかと諦めて、少し経ったら忘れているさと無になった方が楽だろう、と

だけど今苦しむことが、辛いことが、もしかしたら生きることにおいてなにか大切な一滴というか
この心臓を掴まれるような苦しさが
涙が出てきそうになる目の奥のつんとした痛みが
喚いても喚いても動かないこの現実の辛辣さが
私という物語を作る上でひとつ大きな魅力になっているんじゃないかと

そんなことを考えながら眠った日の夢は
全てをなかったことにするかのように優しい蜜の味で
いなくなったはずの人はそこにいて
優しく私の頭を撫でるのでした

自分のくだらない想像力と、その後の現実との落差を考えない甘ったるさを咀嚼して溶かしながら

そうして何も無い口の中に残ったクッキーの味を
飲み込むように朝の匂いを嗅ぐ

せめてあの人も同じように泣いていないかと

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