38.2度

私の家族は“私”にだけ厳しい

父、母、兄、私の4人で暮らしている
父と母は勉強も良くできた兄だけには優しく、ろくに何も出来ない私には冷たかった
父母と同じく兄も私に冷たい
兄は、父からの期待に応えるために必死で日頃のストレスを私にぶつけてくる ムカつく

家族に嫌われてるのだろうと自覚している私だが、ある時に限って、家族は私に優しい時がある
それは、「熱」がでたときだ。
母は、私がしんどいことを知って、看病してくれる
父は、私が熱であることを聞いて、早めにお仕事を終え、帰ってきてくれる
兄は、私が大好きなりんごを買ってきてくれる

嬉しかった 私は「熱」が出るたびに嬉しい気持ちになった

今日も熱を出したい
できるだけ、熱が出るように、窓を開け、半袖半ズボンで今日も寝た

いつもより少し早く目覚めた
体温を測ってみると、38.2度
私は階段を降り、台所に立っている母の所に駆け寄った

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