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"三島有紀子監督「東京組曲2020」公開!"

三島有紀子監督最新作「東京組曲2020」の公開初日、舞台挨拶に登壇いたしました。気合いを入れて、前日に作った衣裳と共に!セットアップ!久しぶりに納得できる服が作れたかもしれない。

まず、3年という月日をかけて映画館で公開できる日がくるとは思ってもいませんでした。当初は"映画館で上映する"なんて、誰も一言も口に出していなかった。だけど、みんながどこかで願っていたかもしれないことが叶った。すごくしあわせなことです。

関係者のみなさま、クラウドファンディングで応援してくださったみなさま、本当にありがとうございます。そしてなにより、みんなの想いをひとつの作品として紡いでくださった三島有紀子監督に、色とりどりなみんなと出会わせてくださった三島さんに、感謝しています。三島さんは私にとって、心の軸の根っこのほう、地に近いところを、ギュッと力強く、だけどやさしく握りしめてくださるような、そんな存在です。

三島さんのワークショップを初めて受けたあの日、2017年6月23日。今よりもっと未熟だった私は大勢いる参加者の中で必死に心を保とうとしていました。だけどそんなことはしなくてよかった。全部見抜いてくれる。私が感じていること全てを汲み取ってくれる。いくつかのシチュエーションの中で、初めて「姉が死んだ」ことを想像した日だったけれど、その想像は嘘だとしても本物の感情がとめどなく溢れ出てきて、すごく面白かった。人間という生き物に感動した、そんな機会でした。

「東京組曲2020」には、役者という共通点がありつつもそれぞれを生きるひとりの人間たちが出演しています。みんなひとりの人間。みんなおなじ、ひとりの人間。だからこそまったく違うし、ちょっとだけ似ている。もしかしたらすごく似ているかもしれないし、全然別世界だと思ってしまうかもしれない。だけど共通するのは、同じ時代を生きている、ということ。同じ言葉を聞き、感じ、生きたということ。観てくださる方とも共通することで、だからこそ、観ていただきたい作品です。そして語り継がなければいけない。だからこそ記録に残った、残した。意味のあることが、堂々うまれました。伝えあいましょう。語り尽くしましょう。きっと尽きることなんてないからこそ、語り尽くしましょう。

渋谷にあるシアターイメージフォーラムさんで、10時50分/夜21時から、1日2回上映中です。ここからまた各地へ運ばれてゆきます。まずは東京・渋谷で、あの日の誰かを目撃してください。お待ちしております。