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雪ではなく機材トラブルで飛行機が飛ばなくなった話(2022/1/2 @新千歳)

はじめに

この記事は有料記事の設定にしていますが、本文については全て無料で読むことができます。有料部分についてはおまけとして、飛ばなくなった別の事情について記載しています。

遅延が発覚するまで

当初、1月2日千歳19時5分発の臨時羽田行きANA1414便に搭乗する予定でした。
1月1日、夕方にANAから運行に関するお知らせの通知が届き、降雪による運航への影響が懸念されるとのこと。
冬の新千歳空港は雪による遅延が起きやすいことから、ある程度の想定はしておりました。
翌1月2日、天気予報を見ると、1日ほど降雪の影響はないことがわかり、サッポロビール園でジンギスカンを食べ、新千歳空港へと向かいます。

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▲14時ごろの札幌市の天候(苗穂駅より撮影)

16時過ぎに新千歳空港駅に到着し、お土産を見てからチェックインし、出発時間までラウンジで過ごすことにしました。
(筆者注:2021年度ダイヤモンド会員であるため、ANA Suite Loungeが使えます)
ラウンジでは滑走路や駐機している飛行機を見ることができるため、外の様子を見ると、昼間の晴天は嘘のように雪が降っていました。

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とはいえ、この時点では離陸・着陸はなされていたため、そこまでの心配はしていませんでした。
その後、雪が強くなってきたからか、新千歳を出発する便の遅れが目立ち始め、フライトレーダーを見てると不穏な動き(旋回)をする機材が増えてきており、どうだろうかと不安になります。
しかしながら、搭乗予定の便は定刻通りということなので、その情報を信じて出発20分前にラウンジを出発して、搭乗口へと向かいます。

遅延が発覚、出発はいつ?

搭乗口へと向かうと、まだ搭乗案内がなされていません。
そこに、空港から搭乗後の除雪作業が必須となった旨の案内がなされます。
流石にこの状況下で定刻なのはおかしいと思い、グランドスタッフに状況を聞いてみると、折り返しのANA1413便は着陸しているものの、積雪の影響でスポットに到着できておらず、出発見込みが立っていないとのこと。
それゆえ、遅れることは確定しているが、時間未定のため表示上は定刻になっているようです。

事情が分かり、待合所が大混雑のため、一旦ラウンジに戻ります。
個人的には、17時発のANA72便も同様の状況であった割には出発見込みが出ているので、なんだろうとは思いました。
(筆者注:事前に遅延見込みが案内されると、保安検査の締め切りもそれに合わせて延長されます)

飲み物を飲みつつ、フライトレーダーで他の便の状況を見ていると、出発空港に戻る便はなかったものの、着陸待ちしている便が多くあったのが印象的でした。

千歳に降る雪は徐々に弱まっていき、19時過ぎにはやみました。
雪がやんだことにより滑走路の除雪作業は進み、徐々にスポットに飛行機が到着し、離陸する飛行機も増えてきたことから、着陸待ちしていた便も徐々に着陸しはじめました。
一方で、18時前後に着陸した便は1時間以上機内に缶詰めになっていたことになるので、乗り合わせていた方々の苦労が感じられます。

(筆者注:ANA1413便は、18時25分に着陸しているのを確認しています)

そして、どんどん遅れは拡がっていき、一番影響が大きい便で3時間以上遅延することになっています。

ところで、このツイートでお気づきになられたかと思いますが、搭乗予定のANA1414便、この時点で出発見込みが出ていません。
それもそのはず、出発予定ゲートには全く別の機材が止まっているため、到着しようにもできないのです。
20時過ぎにようやくスポットが空いたのを確認し、コンシェルジュの人に聞いてみると、あと40~50分ほどではないかと教えていただき、ようやく出発見込みがわかります。
最終便でも家に帰ることができるため、21時ごろに出れればよしと考えていましたが、今思えばフラグでしかありませんでした。

20時18分にようやく折り返しのANA1413便が到着し、出発見込みがアナウンスされます。
コンシェルジュの方に教えていただいた通り、21時に出発するようです。

その後、ラウンジ内で事前改札が始まったアナウンスを聞いたため、搭乗口へ向かいます。

時間になったがまだ乗れない。いつになったら乗れるのか?

搭乗口へ向かうと、事前改札の案内が出ていましたが、様子がおかしい。
優先搭乗を利用しようとする家族ずれがゲート前に立っている。
しばらく動かないので様子を見ていると、機内への案内ができないことによるものでした。
そして、出発予定時刻が過ぎたものの、何の音沙汰もなし。
そして…

(筆者注:優先搭乗とありますが、事前改札の誤りです)

ということで、ゲート先のドアも閉まったことから、搭乗手続きは延期が確定し、優先搭乗を利用しようとしていた方には椅子が提供されました。
その後、搭乗開始がさらに遅れることが案内され、当日に帰宅することが不可能となったことが決定的となったため、羽田空港近くの宿を予約することに。
たまたま第3ターミナル直結のホテルが当日割で空いていたのでそこを確保し、搭乗開始を待ちます。

そこから待つこと40分、ようやく搭乗手続きが開始され、機内に入ります。

搭乗に先立ち、宿泊・交通費保障の案内があったため、LCCではなく、フルサービスキャリアでよかったと安心しました。

搭乗後、トラブル発生。代替機の手配はできたが欠航に

事前改札ののち、優先搭乗が開始され、疲れからかGroup1の案内が出た後、真っ先に飛行機に乗り込みます。

2Aを予約していたので、エコノミーではありますが、ビジネスクラスの座席です。
諸々準備ができたところで、手渡された案内を読みます。

(筆者注:保証は原則一人15,000円以内です)

今回は、飛行機が飛んだものの、その先の交通機関がないためホテルに宿泊したケースに該当するため、その分の費用を負担してくれるそうです。

しばらくして周りを見てみると、明らかに乗っている人は少なく、違和感を覚えます。
その理由として、同じ通路を利用する10番スポットに到着した便があるようで、先にその便の乗客を降ろすとのことで、それまで搭乗を中断しているとのことです。

22時30分、ようやく全員乗り込みドアが閉まります。
ボーディングブリッジも取り外され、いよいよ出発だと思いましたが、なかなか動きません。
離着陸便が多いことから比較的よくある話ですが、おかしいと思ったのはその数分後。

ボーディングブリッジが再接続しました。
おそらく、荷棚に乗りきらなかった分を貨物室にもっていくのかなと当初は思っていました。
機内の安全ビデオも流れましたし。

そこから待たされること20分、機長のアナウンスでただ事ではないことが判明します。

機材トラブルにより追加整備をしていたが、整備士と協議した結果、航行不能であることが判明したとのこと。
代替機の手配が手配されたため、とりあえず千歳は出発できると一安心(フラグ)。
その後、代替機の新しい座席が発表され、次の案内を待ちます。
ちなみに、代替機は76Pであり、プレミアムクラスは閉鎖し、その後ろの列から順に設定していたそうです。

一旦飛行機を降りることになるため、地上スタッフとの連携が必要となりますが、連絡が取れないため待機。
30分後、ようやく案内がなされましたが、ある意味斜め上の内容でした。

結論から言うと、欠航になりました。
理由は羽田まで飛んだ場合、航空法の勤務時間の規定に引っかかるためとのことでした。
どこぞのS社みたいに飛んだ後に気づいて戻るよりいいですが…。

その後、飛行機を降りてターンテーブルから手荷物を受け取りましたが、到着ロビーついてから過去最速だったように思えます。
そして、振替案内をしている5番カウンターへ向かうと、その前に欠航が決まった便の振り替え待ちで長蛇の列になっていたため、早々に諦め、鉄道で帰ることを決めました。
なお、この時点で日は跨いでいました。

ひとまず羽田のホテルは事情話してキャンセルをしたところ、キャンセル料はいらないと言っていただき、ありがたいと思いつつ、その日の宿を千歳市内で確保し、タクシーもとんでもない行列であったため、近くに住んでいる同行者のご友人に送迎をお願いして25時半にホテルに到着しました。

ちなみに、到着ロビーに出た際に撮影しましたが、出発便も到着便もまだ表示されており、混乱ぶりがとてもよくわかりました。

さいごに

これまで冬季に新千歳空港を利用したことは10回近くありましたが、このような状況になったのは初めてで、改めて、この時期の利用は気を付けなければならないと感じました。
個人的な教訓としては、LCCは安い分リスクも高いため、この時期の利用は避けた方がいいこと、ある程度スケジュールに余裕を持つこと(帰る日とその翌日)、そして、B767機材を避けることかなと思います。
当日ANAの欠航便は、B767が多く、B787、B737、A321は問題なく飛行していました。
実際のところ、予約当初は78Mであったものの、機材変更で763に変わったので、どうにもならなかったのですが、なるべく新しい機材の方が結構リスクは低いのかなと思いました。

最後になりますが、当日、各航空会社・空港は年始のラッシュに際し、何とかして旅客輸送を行うよう最善を尽くしていたように感じました。
新千歳・羽田共に24時間空港であることから、どんなに遅れても目的地へ飛ばせるよう、除雪やトラブルが生じても代替機を手配する等行っておりました。
関係者の方々にはこの場を借りて御礼申し上げます。

ここまで長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。

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