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90年代の隠れていない名盤、その53(Fear Factor)

50回の連載を超えている当コーナー。
今日はLA出身のサイバー、ヘヴィメタルとも呼びたくなる、Fear Factoryのアルバム『Obsolete』を紹介させて頂きます。それでは早速レビューに移りたいと思います。

米のFear Factoryが98年にRoadrunner Recordsからリリースしたアルバム『Obsolete』。1曲目の『Shock』からFear Factoryの、インダストリアル・ロックとヘヴィメタルが融合した様な、Fear Factory節が聴ける。テクニックに裏打ちされた演奏は堂々たるものだ。2曲目の『Edgecrusher』も基本1曲目の『Shock』と同じ構成だが、こちらの曲の方がサビが明確でメロディアスで心を打つ。3曲目の『Smasher / Devourer』はメタリックなギターのフレーズで始まり、ミッド・テンポの演奏に流れていく。この曲のサビもダークで美しい。曲中のギター・リフは目が覚める物が多々ある。4曲目の『Securitron』は警察の現場検証の様なSEから始まり、重戦車の様なサウンドに変わって行く。この曲の素晴らしさは、メロがノスタルジックで多くのリスナーを惹きつけそうだ。5曲目の『Descent』は、よりメロディアスだが、曲調はダークで広がりがある。6曲目『Hi-Tech Hate』は沈み込んだようなベースで始まり、喧騒と言っていい怒涛の演奏に突き進んで行く。7曲目『Freedom or Fire』はダークな冒頭から、闇夜を走っている様なスリリングな流れに変わる。8曲目『Obsolete』は収録時間は短いがFear Factorの良さが十分出た曲である。9曲目の『Resurrection』はダークなシンフォニーの様な冒頭からボーカリストの雄叫びと友に、バンド演奏が爆発するナンバー。ラスト前の10曲目『Resurrection』はボーカルが歌い上げる異色のナンバーだ。ラストナンバーの11曲目『Cars』は Gary Numanのコピーだ。硬質な Gary Numanの音世界とFear Factorの世界観は近いのかも知れない。捨て局無しの全11曲の傑作である。ヘヴィメタルやインダストリアル・ロックのファンだけで無く幅広い音楽好きに聴いて欲しい傑作だ。聴くべし!

以上Fear Factorのアルバム『Obsolete』の紹介でした。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします!

#90年代
#名盤
#インダストリアルロック
#ヘヴィメタル

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