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90年代の音楽好きが2021年のバンドを聴く、その2(Dry Cleaning)

90年代の音楽付きの自分が、本年21年にリリースされたデビュー・アルバムをレビューすると言うGW限定のこのコーナー。2回目は、これまた話題沸騰の英の新人バンドDry Cleaningのデビュー・アルバム『New Long Leg』を紹介します。それでは早速レビューに移らせて頂きます。

18年にサウスロンドンで結成された男女4人組のDry Cleaning。本年21年に4ADよりリリースした記念すべきデビュー・アルバム『New Long Leg』。1曲目の『Scratchcard Lanyard』は、リズムボックスの軽快な反復音から、ぶっとい地を這う様なベースが入り、このバンドを語る上で欠かせない女性ヴォーカル、フローレンス・ショーの気だるそうなヴォーカルが入って来ると、曲は緊張感を帯び、表情を一変させる。それだけフローレンのボーカルは強力だ。3曲目の『Strong Feelings』も重要なナンバーである。低音を聴かせた地を這う様な、PILのジャー・ウォブルの様なベースがメインで、途中からフローレンのヴォーカルが入って来る緊張感を伴った好ナンバーだ。6曲目の『New Long Leg』も印象に残る。リリカルなギターが冴えるナンバーだ。ラストは約7分半ある長尺の『Every Day Carry』だ。反復する演奏からパルス信号の様なノイズ・ギターのソロが入り、また演奏が始まると言う力のこもったラスト・ナンバーだ。デビュー・アルバムにして、このレベルの高さは異常だろう。こんなバンドがシーンに現れた事を歓迎しよう。素晴らしいデビューアルバムである。傑作だ。

以上、Dry Cleaningのデビューアルバム『New Long Leg』を紹介しました。次回は別の形での番外編を始めたいです。よろしくお願いします。

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#新人バンド
#4AD
#イギリス
#DryCleaning

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