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90年代の隠れていない名盤、その64(Rollins Band)

淡々と更新を続け64回目を迎えた当コーナー。今回は元Black Flagのヘンリー・ロリンズ率いる、Rollins Bandのアルバム『The End of Silence』を取り上げます。それでは早速レビューに移ります。

元Black Flagのヘンリー・ロリンズ率いるRollins Bandが、92年にメジャーからリリースしたアルバム『The End of Silence』。
1曲目の『Low Self Opinion』横ノリのヘヴィ・ロック。ロリンズが野太いヴォーカルには、力強さだけで無く、独特の哀愁の様な感情が感じられ、それがこのバンドの大きな特徴だろう。2曲目『Grip』はミッド・テンポの演奏にロリンズがラッパーの様に吠えまくるナンバーだ。ここでもロリンズのヴォーカルの特異性を感じる。3曲目『Tearing』は、これまでの2曲とは違く、ややテンポの上がったヘヴィ・ロックを聴かせてくれる。続く4曲目『You Didn't Need』は印象的な泣きのギターで始まりロリンズのヴォーカルが入る、微かなメロディを感じる一曲だ。5曲目『Almost Real』はミッド・テンポで始まると思いきや、途中、曲のスピードが上がる変則的なナンバー。吠えるロリンズは相変わらずだ。6曲目『Obscene』はセッションの様な始まりからロリンズの雄叫びから演奏が纏まり始まる、ドラムの音が印象的なトライバルなナンバー。アルバムでも異色を放っている。7曲目『What Do You Do』は弩級の重たさを持った横ノリのヘヴィ・ロック。8曲目『Blues Jam』は約11分50秒ある大作。不穏な雰囲気を出すバック・バンドを背に、重いドラムと共に言葉を振り絞る様なロリンズの声が印象的で、聞き手の心に刺さる。9曲目『Another Life』は前曲の反動かスピーディーなヘヴィ・ロックで痛快に飛ばす。ラストに当たる10曲目『Just Like You』も約11分ある大曲。不穏なムードで始まり、ドラムはヘヴィなリズムを叩いて行く。ノイジーなギターと太いベースが乗り、全身全霊で歌い上げるロリンズの叫びが、印象的なヘヴィなナンバーだ。このアルバムは、ヴォーカリスト、ヘンリー・ロリンズの熱き思いが詰まった傑作である。ロリンズのヴォーカルだけで一聴の価値ありすぎだ。必聴!

以上Rollins Bandのアルバム『The End of Silence』を紹介しました。次回取り上げるアーティストは未定です。よろしくお願いします!

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